保存版!マーケティングファネルの作り方のコツ
この記事で分かること
- マーケティングファネルを図解するメリットと基本概念
- すぐに使える図解テンプレート(PowerPoint、Excel、Canva)
- ボトルネックを特定する図の作り方のコツ
この記事では、基本概念を図解で分かりやすく解説し、実務で使える無料の図解テンプレートを配布します。さらに、数値を可視化してボトルネックを特定する図の作り方のコツも紹介します。最後までお読みいただくことで、自社のマーケティング戦略を視覚的に整理し、的確な改善策を導き出せるようになります。
マーケティングファネルとは図で理解する基本概念
マーケティングファネルとは、顧客が商品やサービスを認知してから購入に至るまでの心理や行動の変化を、漏斗(ファネル)の形で図式化したフレームワーク(思考の枠組み)です。図で視覚化することで、見込み客がどの段階で離脱しているのかを直感的に把握できるという特徴があります。
顧客の購買プロセスは複雑化していますが、基本的な流れを可視化することで、マーケティング施策の全体像を俯瞰しやすくなります。現在では、目的や顧客の行動に合わせて、複数のファネルの図解が使い分けられています。
マーケティングファネルを図解するメリット
マーケティングファネルを図解する最大のメリットは、顧客の離脱ポイント(ボトルネック)を一目で特定し、チーム全体で課題認識を共有しやすくなることです。文字や数値の羅列だけでは、マーケティング施策のどこに問題があるのかを把握するのに時間がかかります。
各フェーズの移行率を図式化することで、改善すべき優先順位が明確になります。下表のとおり、図解によって得られるメリットを整理しました。
| メリット | 詳細 |
|---|---|
| 課題の視覚的な把握 | フェーズごとの人数の減り具合を図で見ることで、どこで顧客が大きく離脱しているかが一目でわかります。 |
| チーム内の認識統一 | 営業部門やマーケティング部門など、異なる部署間でも共通の図を用いることで、現状の課題と目標を共有しやすくなります。 |
| 施策の最適化 | 図解によってボトルネックが特定できるため、予算やリソースを最も効果的なフェーズに集中投下できます。 |
パーチェスファネルの図解
パーチェスファネルは、顧客が商品を「認知」してから「購入」に至るまでのプロセスを図式化した、最も基本的なファネルです。消費者の購買決定プロセスを説明するモデルをベースにしており、上部から下部へ向かって人数が絞り込まれていく逆三角形の図で表現されます。
この図解は、新規顧客を獲得し、売上を向上させるための施策を検討する際に役立ちます。下表のとおり、パーチェスファネルを構成する一般的なフェーズと、それぞれの状態をまとめました。
| フェーズ | 顧客の状態 |
|---|---|
| 認知 | 広告や検索などを通じて、商品やサービスの存在を初めて知った状態です。 |
| 興味・関心 | 自身の課題解決に役立つかもしれないと感じ、商品についてより詳しく知ろうとしている状態です。 |
| 比較・検討 | 他社の類似商品と比較しながら、本当に購入すべきかを具体的に検討している状態です。 |
| 購入 | 検討の結果、自社の商品を購入(または申し込み)した状態です。 |
インフルエンスファネルの図解
インフルエンスファネルは、顧客が商品を購入した後の「継続」や「他者への推奨(口コミ)」といった行動を図式化したものです。パーチェスファネルとは対照的に、下に向かって広がっていく三角形の図で表現されます。
インターネットやSNSの普及により、購入後の顧客のレビューが新規顧客の獲得に大きな影響を与えるようになったため、重要視されています。既存顧客のロイヤルティ(企業や商品に対する愛着や信頼)を高める施策を考える際に用いられます。
- 継続(リピート):商品を継続して利用、または再購入している状態
- ファン化(ロイヤルティ):商品や企業に強い愛着を持ち、好意的な印象を抱いている状態
- 共有・発信(シェア):自身の体験をSNSやレビューサイトなどで他者に推奨している状態
ダブルファネルの図解
ダブルファネルは、パーチェスファネルとインフルエンスファネルを組み合わせた、砂時計のような形状の図解モデルです。新規顧客の獲得から、既存顧客による口コミを通じたさらなる認知拡大まで、マーケティング活動全体を統合的に管理するために用いられます。
購入をゴールとするのではなく、購入後の推奨行動が新たな「認知」を生み出すという循環構造を理解するのに適しています。下表のとおり、ダブルファネルにおける上部と下部の役割を整理しました。
| 構成要素 | 図の形状 | 主な目的 |
|---|---|---|
| 上部(パーチェスファネル) | 逆三角形 | 見込み客を集め、効率的に購入へと導くこと |
| 下部(インフルエンスファネル) | 三角形 | 購入者の満足度を高め、口コミによる波及効果を狙うこと |
マーケティングファネルの図の作り方とコツ
マーケティングファネルの図を作成する際の最大のコツは、単なる概念図で終わらせず、現状の課題を浮き彫りにする実用的なフレームワークとして設計することです。図解を通じて顧客の購買プロセスを可視化することで、どの段階で離脱が発生しているのかをチーム全体で正確に共有できるようになります。ここでは、実務で活用できる効果的な図の作り方と具体的なポイントを解説します。
ターゲットと目的を明確にする
図を作成する前に、まずは「誰の」「どのような行動」を分析するのか、ターゲットと目的を明確に設定することが不可欠です。前提条件が曖昧なまま図解を進めると、各フェーズの定義がブレてしまい、施策の改善につながらないからです。
たとえば、新規顧客の獲得を目的とする場合と、既存顧客のリピート率向上を目的とする場合では、ファネルの形状や注目すべき指標が大きく異なります。ターゲット層の属性や、最終的なゴール(コンバージョン:商品購入や資料請求などの最終成果)を事前に定義しておくことで、実態に即した精度の高い図を作成できます。目的別の設定例は、下表のとおりです。
| 目的 | ターゲット層 | ファネルの種類 | 最終ゴール(コンバージョン) |
|---|---|---|---|
| 新規顧客の獲得 | 自社を認知していない潜在層 | パーチェスファネル | 初回購入、無料トライアル申し込み |
| リピート購入の促進 | 過去に1回以上購入した既存顧客 | リテンションファネル | 定期購入の契約、2回目以降の購入 |
| 口コミによる拡散 | 自社のファンとなっている優良顧客 | インフルエンスファネル | SNSでのシェア、知人への紹介 |
各フェーズの数値を可視化する
効果的なマーケティングファネルの図を作るためには、各フェーズに実際の数値を当てはめて可視化することが重要です。定性的なイメージだけでなく、定量的なデータ(アクセス数や遷移率など)を図に落とし込むことで、改善すべきポイントが客観的に判断できるようになるためです。
具体的には、認知から購入に至るまでの各段階におけるユーザー数や、次の段階へ進んだ割合(遷移率)、途中で離脱した割合(離脱率)を図の中に直接記載します。正確な数値を可視化することで、感覚に頼らないデータドリブンな意思決定が可能になります。各フェーズで取得すべき代表的な数値指標は、下表のとおりです。
| フェーズ | ユーザーの状態 | 可視化すべき主な数値指標 |
|---|---|---|
| 認知 | 商品やサービスを知る | 広告の表示回数、Webサイトの訪問者数 |
| 興味・関心 | 詳細な情報を調べる | 特定の詳細ページの閲覧数、滞在時間 |
| 比較・検討 | 他社製品と比べる | 資料請求の件数、無料サンプルの申し込み数 |
| 購入 | 実際に商品を買う | 購入完了数、顧客獲得単価(CPA:1件の成果を獲得するためにかかった費用) |
ボトルネックを図で特定しやすくする工夫
マーケティングファネルの図は、顧客が離脱している最大の要因(ボトルネック)を一目で特定できるようにデザインすることが不可欠です。どこでユーザーが立ち止まっているのかを視覚的に強調することで、優先的に取り組むべき改善施策を迅速に決定できるからです。
ボトルネックを明確にするためには、フェーズごとの離脱率を棒グラフの長さや図形の幅で表現し、数値の落ち込みが激しい箇所を赤色などの目立つ色でハイライトする手法が有効です。視覚的なコントラストをつけることで、チーム内の誰もが直感的に課題を認識できるようになります。具体的な工夫のステップは以下の箇条書きのとおりです。
- 各フェーズの遷移率と離脱率を計算し、基準値から大きく下回っている箇所を特定する
- 図形(逆三角形など)の幅を、実際のユーザー数や遷移率に比例させて描画する
- 離脱率がもっとも高いフェーズの背景色や文字色を変更し、視覚的に強調する
- そのフェーズの横に、想定される離脱の原因と改善案を短いテキストで併記する
まとめ
マーケティングファネルを適切に図解して数値を当てはめることで、見込み顧客がどこで離脱しているのかというボトルネックが明確になり、データに基づく効果的な施策を展開できるようになります。
特に、ファネルの各フェーズにおけるアクセス数やコンバージョン率などのデータを正しく可視化し、離脱を防ぐ導線を整えるためには、基盤となる自社Webサイトの最適な設計と確実な運用管理が不可欠です。
しかし、「数値を可視化・分析できるWebサイトの仕組みができていない」「サイトの改善や保守運用に割けるリソースが不足している」とお悩みの企業様も少なくありません。
リードプラスでは、貴社のファネル戦略を技術・運用の両面から支える「Webサイト構築・保守」サービスを提供しています。アクセス解析ダッシュボードなどを活用したパフォーマンスの可視化環境の構築から、導線設計に優れ成果の出るサイト構築・日々の運用保守まで、一貫してサポートいたします。
マーケティングファネルに最適化されたWebサイト基盤を整え、データドリブンな改善プロセスを回していきたい企業様は、ぜひお気軽にリードプラスへご相談ください。
マーケティングファネルの図に関するよくある質問
マーケティングファネルの図は自作できますか?
PowerPointやExcel、Canvaなどのツールを使用して自作できます。PowerPointやExcelには図形機能や矢印、グラフ機能が標準搭載されているため、逆三角形の図に各フェーズの人数や遷移率を書き込むだけで、基本的なファネル図はすぐに作成できます。Canvaのようなデザインツールを使えば、テンプレートを選んで数値や文言を差し替えるだけで、社内資料やプレゼン用に見栄えの良い図に仕上げることも可能です。ただし、フェーズの定義や指標の設定を誤ると実態とズレた図になってしまうため、作成前に目的とターゲットを明確にしておくことが重要です。
図解する際の注意点は何ですか?
ターゲットと目的を明確にし、各フェーズの数値を正確に反映させることが重要です。誰の、どのような購買行動を可視化したいのかが曖昧なままだと、フェーズの区切り方や指標の選定がぶれてしまい、図を見ても課題が読み取れないものになってしまいます。また、感覚的なイメージだけで図を描くのではなく、アクセス数や資料請求数、遷移率といった実際のデータを当てはめることで、初めて改善につながる実用的な図になります。加えて、離脱率が高いフェーズを色分けなどで視覚的に強調しておくと、チーム内での課題共有がよりスムーズになります。
BtoBとBtoCでファネルの図は異なりますか?
基本構造は同じですが、検討期間や関与者の違いによりフェーズの分け方が異なります。BtoCは個人の直感的な判断による短期間での購買が多いため、比較的シンプルなフェーズ構成で図解できる傾向があります。一方でBtoBは、担当者による情報収集から部門内の検討、決裁者の承認といった複数のプロセスを経るため、比較・検討フェーズをさらに細分化したり、関与者ごとの動きを図に加えたりするケースがあります。自社の商材やビジネスモデルの特性に合わせて、フェーズの粒度を調整することが大切です。
図を作成した後はどうすればよいですか?
作成した図をもとにボトルネックを特定し、改善施策の立案と実行につなげます。図が完成したら終わりではなく、どのフェーズで離脱率が高いのかを確認し、その原因を仮説立てすることが次のステップです。たとえば認知から興味・関心への遷移率が低い場合は集客施策の見直しを、比較・検討から購入への遷移率が低い場合は営業資料や提案内容の改善を検討します。さらに、施策実施後は定期的に数値を更新して図を見直し、PDCAサイクルを回しながら継続的に改善を重ねていくことが成果につながります。
