デジタルマーケティングとは?そのメリットと課題
デジタルマーケティングとは、マーケティング活動の中でもオンラインやデジタル、ITを活用した一連の施策のことを指します。例えば、Web上で開催されるセミナーである「ウェビナー」や「オンライン広告」などの施策が挙げられます。反対に、オフラインで物理的に行われるセミナーや新聞広告、ポスティングなどはこれに該当しません。
デジタルもオフラインもどちらのマーケティング活動も重要であり、両方を行う必要があるのですが、今回のブログでは、“デジタル”の方にフォーカスして、デジタルマーケティングのメリットと課題について振り返ってみたいと思います。
デジタルマーケティング(デジマ)とは
デジタルマーケティングとは、マーケティング活動の中でもオンラインやデジタル、ITを活用した一連の施策のことを指します。
消費者(コンシューマー)だけでなく、ビジネスにおいてもインターネットは普及しており、今やありとあらゆる面でなくてはならないインフラとなっています。ビジネス市場では、あらゆる分野で「DX(デジタルトランスフォーメーション」が唱えられ、各分野でITやテクノロジーの利用とインターネットを基盤にしたビジネスが行われています。
そのような流れは、マーケティングにおいても例外ではありません。
「セミナー」という言葉と並んで「ウェビナー」という言葉が日々使われるようになり、物理的に行われる施策(タクティクス)と並んでオンライン、デジタル、ITを活用した施策の両方が行われています。
どちらの施策も重要ですが、デジタルマーケティングは、ITを活用することで、効率よくターゲットにリーチすることができ、その効果検証も比較的しやすいため、重要性が特に高まっています。
デジマのメリット
デジタルマーケティングのメリットについて考えてみます。
第一に、ターゲットオーディエンスにリーチする能力の高さです。
インターネットの普及により、広範なオーディエンスにメッセージやコンテンツを効率的に届けることができます。何か物理的な場所ではなく、インターネット空間で行うため、場所の制約やコスト(場所代はもちろん移動のコスト)の制約から解放されるのは開催側、参加側共に大きなメリットです。例えば首都圏にいようが地方にいようが同じように情報を得られる、届けられるということです。
第二に、データを活用して施策の効果測定がしやすいことです。
インターネット上の行動をデータとして記録することができるため、オフライン施策よりも効果測定がしやすいです。どの広告からお問い合わせに繋がったのか、メールの開封率は何%で、誰が見てくれたのか、などの様々なデータを計測し、検証することができます。
オフラインの施策に比べて施策の費用対効果の算出がしやすいことは、施策選定を任されているマーケティング担当者にとってもメリットになります。
日々行われているデジタル施策
デジタルマーケティングの施策について、具体的な例をもう少し詳しく解説します。
マーケティング企画、特に単発施策の企画ではなくキャンペーン企画とすることでより高い効果を得ようとする際は、マーケティング・ファネルを使い、どの層をどう落としていくかを設計し、各タクティクスの企画をする方も多いと思います。例えば、「パブリックイベントへ出展して名刺を集める」「集めた名刺に対してメールでお礼と追加情報を届ける」「届けた情報を見た人に自社セミナーへ招待する」というのがよく行われる流れです。
メールであれば、一斉送信も容易で効率的にリーチできるため「手紙」ではなく「メール」というデジタル施策が当たり前に行われています。
また、多くの企業では物理セミナーよりも、オンライン上のセミナーである「ウェビナー」が開催されています。ウェビナーであれば、セミナー会場の下見も予約も準備も要らず、オーディエンスが不便に感じることもほとんどないからです。
ここで例に出した、イベント⇒メール⇒ウェビナーの3段階の施策の内、2/3がデジタルで実行されることからも、その重要性や広まりがうかがい知れます。
他の例では、広告市場でも特に「インターネット広告」の出稿割合が伸びています。
予算に応じて出稿量を調整しやすく、ターゲットを絞ることで、コスト効率良く展開できるといった広告を出す側の都合はもちろん、購買側も認知から興味、理解といったステージにインターネットを使っているといった顧客行動の変化に起因しています。
以前より「AISAS」という頭文字が使われていました。「検索行動」が重要なポジションを占めるこの考え方は、生成AIが出てきた現在でも通用する考えです。
A:Attention、認知や注目
I:Interest、興味
S:Search、検索
A:Action、購買
S:Share、共有
共有したものがまた次の認知につながるため、実際には横ではなく円、つまりサイクルになります。
デジタルマーケティングの真のメリットは、こういった顧客の購買行動に関してライフサイクルデータが得られ、それをもとに、つまりデータドリブンで施策を決めていくことができることです。
強みはデータ、課題もデータ
デジタルマーケティングに関するご相談をうける中、期待に沿う効果を上げるためにはいくつかの課題も存在します。
1つ目の課題は、多くの企業が実践しているため、競争が激しく、目を引くための工夫が必要であるということです。
それは配信しているクリエイティブかもしれないですし、遷移先のランディングページやホームページ、商品のメッセージかもしれません。
デジタルマーケティングではなくても、上記の図の中心にある「メッセージ」は非常に重要なのですが、量が多くなることが前提のデジマではそれが顕著です。
雑誌や新聞広告やカタログ作成、TVCMのコピーも同じことが言えますが、メールのタイトルの付け方1つとっても、読んでもらうため、開いてもらうためには工夫が必要です。
2つ目の課題は、「データ」についてです。こちらの課題がよりクリティカルな課題となります。
デジタルマーケティングの効果を高めるためには、データの活用が欠かせません。正直に言ってしまえば、従来からのオフラインの施策では取れないようなデータをデジタルでは取ることができます。
例えば、前述した手紙とメールに関して言えば、手紙の開封数や開封率のデータを得ることは難しいですが、メールの開封数や開封率データを得ることはMA(マーケティングオートメーション)があれば、簡単です。送ったメールの開封数や開封率、URLのクリック数などのデータを見ながら、改善を行い、その結果どうなったかなどの比較や検証ができることがデータを取れる強みです。
これはWebサイトに関しても同様です。Webサイトがどれくらい見られているのか、どれくらい滞在したのか、どこから来て、どこに行ったのか、何回目の訪問なのか、デバイスは何で見ているのか等々、その顧客を知る、その顧客に何をオファーするとステージが進むのかをプランし、検証するための多種多様なデータを取ることができます。
では、各社これらのデータを取れているのでしょうか?
デジマに携わるマーケターはそれらのデータを読み解き、活用できているのでしょうか?
これが2つ目の課題です。
全くデータを取っていない、見ていない、次の施策を企画する上でデータ活用をしていないという方はさすがにいないと思います。ビッグデータの時代に揶揄された「KKD」、つまり「勘と経験と度胸」ではなく、「データで確認や裏打ちをしたKKD」で次を決めることができれば、確度はグッとあがります。
課題はそのデータをどう取るか、いかに顧客ステージを進める施策を決めるに有用なデータを容易に取るかとなります。
リードプラスではこの現実を受けて、マーケティング用のデータプラットフォームの必要性を感じていました。各種Webのデータを専門知識がなくても簡単に読むことができるサイトアクセス解析ダッシュボードもそういった考えを具現化した1つです。
さいごに
今年、上述の課題を解決するため、また弊社のミッションでもある「Marketing x Technologyの力をすべてのヒトに」を具現化すべく、さまざまなデータを容易に取得、分析ができ、データドリブンでデジタルマーケティングを行うためのプラットフォームを「Leadplus One」という名称で開発し、ベータ版をリリースしています。
次回はそのデジタルマーケティングプラットフォーム「Leadplus One」をご紹介したいと思います。