LP次第で成果が変わる!広告効果を引き出す“導線設計”の考え方
「広告を出しているのになかなか問い合わせが来ない」「クリックはされているのに申し込みに繋がらない」――そんなお悩みはありませんか?
実はその原因、ランディングページ(LP)に潜んでいるかもしれません。LPとは、広告をクリックした後に表示される、商品やサービスの紹介や申し込みを案内するページのことです。
どれだけ広告が魅力的でも、LPの内容や見せ方がユーザーの期待とマッチしていない場合、ユーザーがすぐにページを離れてしまったり、お問い合わせやお申し込みの獲得になかなか繋がらないことがあります。
本記事では、自社の広告運用で実際に取り組んだLP改善の経験をもとに、広告とLPの密接な関係性、それがどのように成果に繋がるのかを解説します。
広告運用とLPの関係性
広告運用において、どれだけ質の高いバナーや広告文などを作成し、適切なターゲットに配信を行っていたとしても、ユーザーが最終的にアクションを起こすのはランディングページ(LP)です。
これを「近所のスーパーマーケット」に置き換えて考えてみましょう。広告を「チラシ」、LPを「実際の店舗」だとします。
チラシ(=広告)を見て興味を持って来店。しかし、いざ店内(=LP)に入ると、「売り場の案内表示が少ない」「どこに何の商品があるのかわからない」「レジの場所がわかりにくい」などの問題が発生…。
こんな状況だと、きっと何も買わずに退店してしまいますよね。
逆に売り場がしっかりと整っていれば、問題なく買い物することができます。
まさにLPも考え方は同じで、訪れたユーザーが「見やすい」「わかりやすい」「使いやすい」と感じられるような導線設計が、成果に繋がる大切なポイントになります。
このように広告とLPがしっかり連動してこそ、本来の効果を最大限引き出すことができます。
弊社の実例と改善までの道のり
弊社もLPを作成し、広告を活用して集客を行っています。その実例をもとに LPの改善ポイントをご説明します。LPの改善は、「ユーザーは何に関心を寄せているのか?」という視点から検証を行います。
その結果から新たな仮説を立てて、全体の構成や導線の見直しを実施しました。
具体的な取り組み内容は、以下の通りです。
①リサーチ
- 様々な企業のLPを分析し、コンテンツ・構成・デザイン・CTAなどを比較する
- 「見やすい」「わかりやすい」「使いやすい」と感じる設計の共通点を洗い出す
- 自社のLPでブラッシュアップできる部分を考える
②LPでのユーザーの行動分析(ヒートマップツールの活用)
ヒートマップツールは、ユーザーがウェブサイト上でどの部分に興味を持っているか、どこをクリックしているかなどを視覚的に示してくれるツールです。たとえば、今回使用した「Microsoft Clarity」は、無料で使えるヒートマップツールの一例です。
充実した機能の一部が「ヒートマップ」で、「クリック」「スクロール」「アテンション」といった視点があり、状況に応じて見方を変えることで、より深い分析が可能になります。
実際の活用例は以下の通りです。
- クリック:クリックが多い部分や、逆に意図しないクリックが発生している部分を確認する
- スクロール:ユーザーの離脱が多い箇所を確認する
- アテンション:関心の高い部分は、視覚的に目立つような工夫と配置の調整を行う
例:旧LPではページの中間部に配置していた「料金プラン」の部分が最も見られている部分であることがわかった。そのため、新LPではページの上部に配置するようにした。
ヒートマップツールには、無料のものもあれば、有料のものもあります。ご自身のニーズに合ったツールを見つけて活用することが重要です。是非ご自身にあったものをご利用ください。
③構成の再設計
①、②の結果をもとに、主に以下のような修正を加えました。
- ニーズの高かった情報を上部に配置する構成へ変更する
- 各セクションの情報量と順序を整理し、読み進めやすい流れに調整する
- CTAの設置箇所を増やし、ユーザーが行動を起こしやすい導線を強化する
④改修後の変化
結果として、LP改修後すぐにCVが発生するなど、成果にはっきりとした変化が見られました。アテンションの変化を見てみると、一目瞭然です。
ただし、一度の改修ですべてが解決するわけではありません。競合との差別化や中長期的な最適化を進めていくためには、今後も継続的な改善が欠かせないと実感しています。
また、指標の変化として一例をあげると、CVR(お問い合わせ率)は1.73倍になりました。(※LP改修前後同期間比較)この結果からも、ヒートマップツールでユーザー行動を可視化して、修正を加えることは成果に繋がりやすいLPを作るうえで有効であるとおわかりいただけると思います。
改善のポイント
ポイントは、「見やすさ」「わかりやすさ」「使いやすさ」の3点です。それぞれの観点から意識した具体的な工夫をご紹介します。
①見やすさ
ページを開いたときに最初に目に入る範囲(=「ファーストビュー」)はとても重要です。ここでしっかりとユーザーの心を掴むキャッチコピーで関心を惹き、興味を持った状態でページを読み進めてもらうことが理想です。
- 「誰向け/どんなサービス/どんなメリット・特徴」は一目で伝わる構成にする
- キャッチコピーやCTAは印象に残るようにデザインと配置を工夫する
- 伝えたいメッセージやオファーは最初に強調する
- テキストはコンパクトに、視認性を重視したレイアウトを心がける
②わかりやすさ
ヒートマップ分析の結果からもわかる通り、ユーザーは自分が関心のある事柄以外はどんどん読み飛ばす傾向にあります。また、ページ下部になればなるほど離脱率が高まります。そのためページの上部からしっかりと興味を持って読み進めてもらえるかが重要なポイントです。
- ユーザーが知りたい順に情報を並べる(例:特徴 → 料金 → 事例 → Q&A)
- ブロックごとにテーマを明確にし、読み進めやすい構成にする
- 情報の過不足がないようにする
- 目的(課題解決・比較・検討 など)に応じた導線を設計し、次のアクションを自然に促す
③使いやすさ
ただ読み進めるだけでなく、ユーザーに取ってほしい行動(問い合わせ・予約・資料請求 など)がすぐに実行できるような導線設計も重要です。せっかく読んでもらえても、「問い合わせボタンが見つからない」「連絡先もわからない」――そのようなページではユーザーは離脱してしまいます。
- CTAボタンを複数箇所に配置し、常に目に入る導線を作る
- スクロールしてもアクションしやすいような工夫をする(例: CTAをフッターに固定する など)
- スマホでも押しやすいサイズ・位置に調整し、タップのしやすさを意識する
このように、「見やすさ」「わかりやすさ」「使いやすさ」の3つを意識することは、LP改善において非常に重要です。LPは、「作り手の意図通りに読み進めてもらえない」ということが多々あります。そのため様々な企業のページをリサーチしたり、ユーザーの実際の行動を分析して細部まで丁寧に設計する必要があります。
まとめ
どれだけ魅力的な広告でユーザーの関心を引けたとしても、最終的にお問い合わせやお申し込みといった成果を獲得するためには、ユーザーの目線に立った内容やデザインのランディングページ(LP)であること、そしてスムーズに次のアクションへ誘導する導線設計が必要です。
私たち自身も、自社のLP改善を通じて、広告運用だけでなくLPの設計も非常に重要であることを改めて実感しています。
弊社では、こうした経験や実績をもとに、成果に繋がるノウハウを詰め込んだLP制作パッケージや広告運用パッケージをご用意しております。まずは是非お気軽にご相談ください。
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