Webサイト制作の流れ・手順まとめ|失敗しないステップを解説

「自社のWebサイトを新しく作りたいけれど、何から手をつければいいのかわからない」「制作会社に依頼する前に、どのような準備やスケジュールが必要なのか不安だ」と悩んでいませんか。Webサイト制作は、事前の準備や要件定義がプロジェクトの成功を大きく左右します。

この記事で分かること

  • Webサイト制作の全体の流れと標準的な期間・スケジュール
  • 企画から公開・納品までの各フェーズで発注者がやるべきこと
  • 制作をスムーズに進め、失敗を防ぐための成功のコツ

本記事では、Webサイト制作の流れと手順をフェーズごとにわかりやすく解説します。この記事を読むことで、発注前に必要な準備や制作会社とのスムーズな連携方法がわかり、失敗しないWebサイト制作を実現できるようになります。

Webサイト制作の全体の流れと標準的なスケジュール

Webサイト制作の全体の流れと標準的なスケジュール

Webサイト制作は、企画から公開まで一般的に2ヶ月から6ヶ月程度の期間を要し、大きく4つのフェーズ(企画、設計、開発、テスト)に分かれて進行します。全体の流れとスケジュール感をあらかじめ把握しておくことで、社内リソースの確保や制作会社とのコミュニケーションが円滑になり、納期遅延などのトラブルを未然に防ぐことができます。

制作期間の目安と全体像

Webサイトの規模や目的によって制作期間は大きく異なり、小規模なサイトであれば約1ヶ月から2ヶ月、中規模から大規模なコーポレートサイト(企業サイト)やECサイト(電子商取引サイト)であれば4ヶ月から半年以上かかるのが一般的です。ページ数の多さや、必要なシステム機能(お問い合わせフォーム、決済機能、顧客管理連携など)の複雑さが、そのまま制作期間に直結するためです。サイト規模ごとの標準的な制作期間の目安は、下表のとおりです。

サイトの規模・種類 ページ数の目安 制作期間の目安
小規模(ランディングページ・名刺代わりのサイト) 1ページ〜10ページ程度 1ヶ月〜2ヶ月
中規模(一般的なコーポレートサイト・採用サイト) 10ページ〜30ページ程度 3ヶ月〜4ヶ月
大規模(ポータルサイト・多機能なECサイト) 50ページ以上 5ヶ月〜半年以上

企画・設計・開発・納品までのフェーズ一覧

Webサイト制作は、「企画・要件定義」「設計・構成案作成」「デザイン・開発」「テスト・公開」という4つのフェーズを順番に進めていくのが基本です。各フェーズでクライアントと制作会社が合意形成を行いながら進行することで、手戻り(前の工程をやり直すこと)を防ぎ、最終的な品質を担保できるからです。各フェーズで実施する主な作業内容は、下表のとおりです。

フェーズ 主な作業内容
フェーズ1:企画・要件定義 サイト制作の目的設定、ターゲット(ペルソナ)の選定、予算とスケジュールの決定、要件定義書の作成
フェーズ2:設計・構成案の作成 サイトマップ(全体の階層構造)の作成、ワイヤーフレーム(画面のレイアウト設計図)の作成
フェーズ3:デザイン・開発 デザインコンセプトの策定、UI/UXを考慮したデザイン制作、フロントエンドおよびバックエンドのコーディング実装
フェーズ4:テスト・公開・納品 表示崩れや動作のテスト、サーバー・ドメインの設定、本番環境への公開、マニュアル等の納品

プロジェクト成功を左右する初期設計のポイント

Webサイト制作を成功に導く最大の鍵は、フェーズ1およびフェーズ2で行う初期設計において、サイトの目的とターゲットを明確にし、関係者間で認識を完全に統一することです。初期段階で「誰に」「何を」伝えたいのかが曖昧なまま進行してしまうと、後の工程でデザインの方向性がブレたり、必要な機能が漏れたりして、結果的に期待する成果(お問い合わせ数の増加や認知度向上など)が得られないからです。

そのため、サイトの最終的なゴールを明確に定義し、制作会社と密に共有することが、プロジェクトをスムーズに進行させ、費用対効果を高めるための最重要ポイントとなります。社内の担当者間でも意見を事前に集約し、要望に優先順位をつけておくことが推奨されます。

フェーズ1:企画・要件定義(Webサイト制作の準備)

フェーズ1:企画・要件定義(Webサイト制作の準備)

Webサイト制作における企画・要件定義は、プロジェクトの方向性を決定づける最も重要な工程です。このフェーズで自社の課題や目的を明確にし、要件として整理することで、その後の設計や開発がスムーズに進行し、期待する成果を生み出すWebサイトを構築できます。

サイト制作の目的とターゲット(ペルソナ)の設定

Webサイトを制作する際は、まず「何のために」「誰に向けて」情報を発信するのかを明確にすることが不可欠です。目的とターゲットが定まることで、サイト全体のデザインや掲載すべきコンテンツの方向性が論理的に導き出されます。

目的の設定では、単に「Webサイトをリニューアルする」といった表面的なものではなく、「新規顧客からの問い合わせを月間50件獲得する」「採用の応募者数を前年比で2割増加させる」といった、具体的な数値目標(KPI:重要業績評価指標)を定めることが理想的です。また、ターゲット設定においては、ペルソナ(自社にとって理想的な架空の顧客像)を詳細に作り込みます。年齢、性別、職業だけでなく、抱えている悩みや情報収集の手段まで具体化することで、ユーザーの検索意図に合致したコンテンツを提供できるようになります。

必要な機能・コンテンツの整理と優先順位づけ

目的とターゲットが明確になったら、それを達成するために必要な機能とコンテンツをすべて洗い出し、優先順位をつけることが重要です。思いつく限りの要望をすべて詰め込もうとすると、予算の超過やスケジュールの遅延を招く原因となります。

要件を整理する際は、システム開発の現場で用いられるMoSCoW分析(必須、推奨、可能、見送りの4段階で評価する手法)などを活用し、要件を分類すると効果的です。下表のとおり、要件を段階的に整理することで、限られた予算と期間の中で最大のコストパフォーマンスを発揮する構成案を策定できます。

優先度 分類 機能・コンテンツの具体例
高(必須) サイトの目的達成に不可欠な要件 お問い合わせフォーム、スマートフォン対応、企業概要ページ
中(推奨) あると利便性や成果が高まる要件 自社で更新できるお知らせ機能(CMS)、よくある質問ページ
低(可能) 予算とスケジュールに余裕があれば実装する要件 高度な検索機能、動画の埋め込みコンテンツ
見送り 今回のプロジェクトでは対象外とする要件 会員専用のマイページ機能、多言語対応

予算設定と適切な制作会社選定のコツ

要件が整理された段階で概算の予算を設定し、自社の要望を実現できる適切な制作会社を選定することがプロジェクト成功の鍵を握ります。制作会社によって得意とする分野や料金体系が異なるため、慎重な比較検討が必要です。

予算を設定する際は、初期の構築費用だけでなく、公開後の保守・運用費用(サーバー代やドメイン代、システムの保守費用など)も考慮して年間予算を確保しておきます。制作会社を選定する際は、最初から1社に絞り込むのではなく、3社程度から相見積もり(複数の会社から見積もりを取得して比較すること)を取るのが一般的です。その際、以下のポイントを確認することで、信頼できるパートナーを見極めることができます。

  • 同業他社や類似する目的のWebサイト制作実績が豊富にあるか
  • 見積もりの項目が「一式」などでまとめられず、詳細に明記されているか
  • 自社の課題に対して、専門的な視点からプラスアルファの提案をしてくれるか
  • 公開後の集客支援や保守サポートの体制が整っているか

制作会社とのコミュニケーションの円滑さはプロジェクトの進行に直結するため、担当者との相性やレスポンスの早さも重要な評価基準となります。

フェーズ2:設計・構成案の作成

フェーズ2:設計・構成案の作成

フェーズ2の設計・構成案の作成では、Webサイトの骨組みとなるサイトマップやワイヤーフレーム(画面設計書)を作成し、デザインの方向性を決定します。この工程を丁寧に行うことで、制作の手戻りを防ぎ、ユーザーにとって使いやすいサイトを構築できます。企画段階で定めた目的やターゲットに沿って、情報をどのように配置し、どのような見せ方をするのかを具体化していく重要なステップです。

サイトマップ作成とディレクトリ構造の設計

サイトマップとディレクトリ構造の設計は、Webサイト内にどのようなページが必要かを洗い出し、階層状に整理する工程です。情報を論理的に配置することで、ユーザーと検索エンジンの双方がサイトの全体像を把握しやすくなります。

まずは必要なコンテンツをすべてリストアップし、それらをカテゴリーごとに分類します。その後、トップページを頂点としたツリー状の階層構造(ディレクトリ構造)に落とし込みます。階層が深すぎるとユーザーが目的の情報にたどり着きにくくなるため、トップページから3階層以内で目的のページに到達できるように設計することが重要です。

ディレクトリ構造を整理する際のポイントは、下表のとおりです。

階層 役割と配置するコンテンツの例
第1階層(トップページ) サイトの入り口となるページ。最新情報や各カテゴリーへの導線を配置します。
第2階層(カテゴリートップ) 「会社概要」「サービス紹介」「採用情報」など、大まかな分類のトップページです。
第3階層(詳細ページ) 個別のサービス詳細や、代表挨拶、募集要項など、具体的な情報を提供するページです。

ワイヤーフレーム(画面設計書)の作成手順

ワイヤーフレームとは、各ページに掲載する要素(テキスト、画像、ボタンなど)の配置を定めた画面設計書のことです。デザイン作業に入る前にレイアウトを確定させることで、情報の優先順位や導線を明確にし、関係者間での認識のズレを防ぎます。

ワイヤーフレームは、デザインの装飾を排除し、白黒の線と枠線のみで作成するのが一般的です。これにより、色や見た目に気を取られることなく、情報の配置や機能面に集中して議論することができます。具体的な作成手順は以下のとおりです。

  • 掲載要素の洗い出し:ページ内に必要な見出し、文章、画像、リンクボタンなどをリストアップします。
  • 優先順位の決定:ユーザーに最も伝えたい情報や、次に取ってほしい行動(コンバージョン)を基準に優先順位をつけます。
  • レイアウトの配置:優先順位の高い要素から順に、画面の上部や目立つ位置に配置していきます。スマートフォンでの閲覧を想定したモバイル版の配置も同時に検討します。
  • 関係者でのレビュー:作成したワイヤーフレームをもとに、社内の関係者や制作チームで確認し、必要に応じて修正を行います。

デザインコンセプトの決定と指示書の作成

デザインコンセプトの決定では、ターゲットユーザーに与えたい印象やサイトの目的に合わせて、配色やフォント、トーン&マナー(デザインの雰囲気やルール)を定めます。制作担当者間で認識を統一し、一貫性のあるデザインに仕上げるため、具体的な指示書を作成することが重要です。

デザインの方向性が曖昧なまま制作を進めると、完成後に「イメージと違う」というトラブルに発展する可能性があります。そのため、参考となる他社のWebサイトを集めたり、キーワード(例:信頼感、親しみやすさ、先進的など)を抽出したりして、目指すべき方向性を言語化および視覚化します。ターゲット層の好むテイストや、自社のブランドイメージと合致しているかを常に確認しながら進めることが成功の鍵となります。

デザイン指示書に含めるべき主な項目は、下表のとおりです。

項目 決定すべき内容
カラーパレット メインカラー(主役となる色)、サブカラー(メインを引き立てる色)、アクセントカラー(ボタンなど強調したい箇所に使う色)を規定します。
タイポグラフィ(フォント) 見出しや本文に使用する書体の種類(明朝体、ゴシック体など)や、文字のサイズ、行間などのルールを定めます。
トーン&マナー サイト全体から受ける印象や雰囲気を統一するための指針です。写真のテイストやイラストの有無などもここに含まれます。

フェーズ3:デザイン・コーディング・開発

フェーズ3:デザイン・コーディング・開発

設計フェーズで作成したワイヤーフレーム(画面設計書)をもとに、実際のデザイン作成とシステムへの組み込みを行うのが「デザイン・コーディング・開発」のフェーズです。この工程では、視覚的な魅力を持たせるだけでなく、ユーザーが快適に操作できる仕組みを構築することが求められます。

UI/UXを意識したWebデザインの制作と確認

Webデザインの制作においては、単なる見た目の美しさだけでなく、ユーザーの使いやすさ(UI:ユーザーインターフェース)と、そこから得られる体験(UX:ユーザーエクスペリエンス)を両立させることが最も重要です。ターゲットとなるユーザーが目的の情報に迷わずたどり着けなければ、早期の離脱を招いてしまうからです。

具体的な手順としては、まずサイトの顔となるトップページのデザイン案を作成し、方向性のすり合わせを行います。トップページのデザインが確定したのち、そのトンマナ(トーン&マナー:デザインの雰囲気や一貫性)に合わせて下層ページのデザインを展開していきます。この段階で、ボタンの配置や文字の大きさ、配色のコントラストなど、直感的な操作を助けるUI設計が適切に反映されているかを細かく確認します。

デザインの確認時には、関係者間でフィードバックを重ねますが、個人の好みではなく、事前に設定したターゲットユーザーの視点に立って判断することがプロジェクトを成功に導く鍵となります

フロントエンド・バックエンドのコーディング実装

デザインが確定した後は、Webブラウザ上で正しく表示・動作させるためのコーディングおよびシステム開発を行います。画像として作られたデザインデータはそのままではWebサイトとして機能しないため、プログラミング言語を用いて実際のWebページへと変換する作業が不可欠です。

開発工程は、主にユーザーの目に触れる部分を構築する「フロントエンド」と、サーバーやデータベースなどの裏側の処理を構築する「バックエンド」に分かれます。それぞれの役割と主な実装内容は、下表のとおりです。

開発領域 主な役割 具体的な実装内容の例
フロントエンド Webブラウザ上でユーザーが直接見て操作する画面の構築 HTMLやCSSによるレイアウト作成、JavaScriptを用いたアニメーションや入力フォームの制御
バックエンド サーバー側でのデータ処理やデータベースの管理・連携 お問い合わせ内容のデータ保存、CMS(コンテンツ管理システム:専門知識がなくてもWebサイトの更新・管理ができるシステム)の構築

特に、自社でニュースやブログ記事を継続的に更新していく運用を想定し、CMSを導入するケースが一般的です。要件定義で定めた機能が過不足なく実装されているか、開発環境で動作を確認しながら進めていきます。

スマホ対応(レスポンシブWebデザイン)のポイント

現代のWebサイト制作において、スマートフォンやタブレットなど多様な画面サイズに合わせてレイアウトを自動で最適化する「レスポンシブWebデザイン」の導入は必須条件です。モバイル端末からのインターネット利用が主流となっている現在、スマホ対応を怠ることはユーザーの利便性を著しく損なうだけでなく、検索エンジンからの評価低下にも直結するためです。

実際に、総務省の通信利用動向調査などの公的な統計結果からも、スマートフォンを利用してインターネットにアクセスする個人の割合が非常に高い水準で推移していることが示されています。そのため、パソコン版のデザインをそのまま縮小して表示するのではなく、スマートフォン特有の操作性に配慮した設計が求められます。

レスポンシブWebデザインを実装する際の主なポイントは以下のとおりです。

  • タップしやすいボタンのサイズと十分な余白を確保する
  • 通信環境に配慮し、画像サイズやデータ容量を最適化してページの表示速度を向上させる
  • パソコン版とスマートフォン版で情報量に差が出ないよう、折りたたみメニュー(アコーディオンUI)などを活用してコンテンツを整理する

多様なデバイス環境下でも一貫して快適な閲覧体験を提供することが、最終的なコンバージョン(お問い合わせや資料請求などの成果)の獲得につながります

フェーズ4:テスト・公開・納品

フェーズ4:テスト・公開・納品

Webサイト制作の最終段階であるフェーズ4では、構築したサイトが正常に機能するかを検証し、インターネット上に公開したうえで、制作物や管理権限を適切に引き継ぎます。開発環境で完成したように見えても、実際の運用環境で予期せぬ不具合が発生する可能性があるため、入念なテストと慎重な公開作業が不可欠です。このフェーズを確実に行うことで、公開後のトラブルを防ぎ、スムーズな運用開始へとつなげることができます。

表示崩れ・動作確認・問い合わせテストの実施

公開前のテストでは、異なる端末やWebブラウザでの表示崩れがないか、リンクやシステムが正常に動作するかを網羅的に確認します。ユーザーの閲覧環境は多岐にわたるため、特定の環境だけで確認を済ませてしまうと、一部のユーザーに対して機会損失やブランドイメージの低下を招く恐れがあるためです。具体的なテスト項目と内容は、下表のとおりです。

テスト項目 確認内容の詳細
クロスブラウザ・デバイス確認 主要なWebブラウザ(パソコン・スマートフォン・タブレット)でアクセスし、レイアウトの崩れや画像の非表示がないかを確認します。
リンク・遷移テスト サイト内のすべてのリンクが正しいページに遷移するか、リンク切れ(404エラー)が発生していないかをチェックします。
フォーム・システムテスト お問い合わせフォームにテスト情報を入力して送信し、管理者宛ておよびユーザー宛ての自動返信メールが正しく届くかを確認します。
表示速度・パフォーマンス確認 ページの読み込み速度が極端に遅くないか、容量の大きい画像が適切に圧縮されているかを検証します。

ドメイン・サーバーの準備と本番公開手順

本番公開にあたっては、事前に取得したドメイン(インターネット上の住所にあたる文字列)とサーバー(データを保管する場所)を紐づけ、開発環境のデータを本番環境へ移行します。ドメインの反映には時間がかかる場合があり、公開直後はアクセスが不安定になる可能性があるため、計画的な移行作業が求められます。一般的な公開手順は、下表のとおりです。

ステップ 作業内容
ステップ1:環境設定 本番用サーバーの初期設定を行い、SSL(通信を暗号化する仕組み)を導入してセキュリティを確保します。
ステップ2:データ移行 開発環境で構築したHTMLファイル、画像データ、データベースなどを本番サーバーへアップロードします。
ステップ3:DNS切り替え ドメインと本番サーバーを接続するためのネームサーバー(DNS)設定を変更し、インターネット上に公開します。
ステップ4:公開後チェック 検索エンジンにインデックス(登録)されるよう設定を解除し、本番環境でも再度リンクやフォームの動作確認を行います。

納品物と権限の確認・引き継ぎチェック

納品時には、契約書で定められたデータ一式を受け取り、CMSやサーバーの管理者権限が正しく譲渡されているかを確認します。権限の引き継ぎが不十分だと、公開後の運用や保守、将来的なリニューアル時に支障をきたすためです。納品時に確認すべき主な項目は、以下の箇条書きリストのとおりです。

  • アカウント情報の受領:サーバー、ドメイン管理画面、CMS、アクセス解析ツールなどのログインIDとパスワードがすべて共有されているか。
  • 管理者権限の変更:制作会社が保有していた最高権限が自社に移行され、不要なテスト用アカウントが削除されているか。
  • 納品データの確認:契約内容に基づき、デザインの元データやマニュアル(運用手順書)などのファイル一式が欠損なく納品されているか。
  • 保守・運用体制の確認:公開後に不具合が発覚した場合の無償対応期間や、継続的な保守契約の範囲について双方で合意が取れているか。

これらの項目を漏れなくチェックし、検収書に押印することで、Webサイト制作のプロジェクトは正式に完了となります。

Webサイト制作をスムーズに進めるための成功のコツ

Webサイト制作をスムーズに進めるための成功のコツ

結論として、Webサイト制作をスケジュール通りに高品質で完了させるためには、制作会社との連携だけでなく、発注者側の社内準備と進行管理が不可欠です。なぜなら、制作の遅延やトラブルの多くは、社内の確認漏れや素材の準備不足、コミュニケーションの齟齬から発生するからです。ここでは、プロジェクトを成功に導くための具体的な3つのコツを解説します。

社内の推進体制と担当者の役割分担を明確化する

プロジェクトを円滑に進めるためには、社内の意思決定プロセスを一本化し、各担当者の役割を明確にすることが最も重要です。責任の所在が曖昧なまま進行すると、確認作業に時間がかかったり、後から要件の根本的な覆しが起きたりする原因になります。

具体的には、窓口となるプロジェクトリーダー(責任者)を1名選任し、制作会社とのやり取りを集中させます。下表のとおり、役割分担を整理しておくことで、スムーズな進行が可能になります。

役割 主な担当業務と責任範囲
プロジェクトリーダー(責任者) 制作会社との主窓口、最終的な意思決定、社内スケジュールの進行管理
コンテンツ担当者 各部署への原稿手配、テキスト作成、掲載情報の事実確認
システム・インフラ担当者 サーバーやドメインの管理、セキュリティ要件の確認
決裁者(役員など) 重要なフェーズ(要件定義完了時やデザイン決定時など)での最終承認

素材(画像・テキスト原稿)を早めに準備する

制作をスケジュール通りに進めるためには、サイトに掲載するテキスト原稿や写真素材を、デザイン着手前までに準備しておくことが必須です。素材の提供が遅れると、制作会社はダミーテキストや仮画像で作業を進めざるを得ず、後から実際の素材を当てはめた際にレイアウトの崩れや大幅な修正が発生するためです。

素材準備を効率よく進めるための手順は、以下のとおりです。

  • 必要な素材のリストアップと期限設定を制作会社に依頼する
  • 社内に既存のパンフレットや営業資料がある場合は、流用できるテキストや画像を整理する
  • 新規で写真撮影や原稿執筆が必要な場合は、外部の専門家への依頼を早期に検討する

特に、代表挨拶や社員インタビューなどのコンテンツは、関係者のスケジュール調整に時間がかかるため、プロジェクト初期段階から動き出すことが成功の鍵となります。

フィードバック(修正指示)のルールを統一する

デザインやテストサイトの確認時におけるフィードバックは、社内の意見を取りまとめたうえで、具体的かつ論理的に制作会社へ伝えることが重要です。個人の主観的な好みで五月雨式に修正指示を出すと、制作の意図がブレてしまい、修正回数が増加してスケジュールを圧迫します。

効果的なフィードバックを行うためのポイントは、下表のとおりです。

項目 具体的な実践方法
社内意見の集約 各部署からの要望をプロジェクトリーダーが精査し、矛盾がない状態にしてから制作会社へ提出する
目的ベースの指示 「なんとなく赤にしてほしい」ではなく、「ターゲット層に合わせて、より活気のある印象にしたい」など、目的に沿った理由を添える
修正ツールの活用 指示の齟齬を防ぐため、画面のスクリーンショットに直接コメントを書き込めるツールや、共有の表計算ソフトなどを活用する

修正指示を出す際は、当初設定した目的やターゲット(ペルソナ:サービスを利用する典型的なユーザー像)に立ち返り、その修正がユーザーにとって有益かどうかを基準に判断することが、質の高いWebサイトを構築する秘訣です。

よくある質問(FAQ)

Webサイト制作を進めるにあたり、発注者側からよく寄せられる疑問点とその回答をまとめました。

Q1. Webサイト制作にはどのくらいの期間がかかりますか?

Webサイト制作にかかる期間は、サイトの規模やシステム要件によって大きく異なりますが、一般的には1か月から6か月程度が目安となります。制作するページ数や必要な機能が少ないほど短期間で完了し、複雑なシステム開発を伴う場合は長期間を要するためです。

具体的な期間の目安は、下表のとおりサイトの規模や種類によって変動します。

Webサイトの規模・種類 制作期間の目安 特徴・傾向
小規模サイト(ランディングページなど) 1か月から2か月 ページ数が少なく、構成がシンプルなため短期間で公開可能です。
中規模サイト(一般的なコーポレートサイト) 2か月から4か月 会社概要や事業内容など、数十ページ程度の構成で標準的な期間を要します。
大規模サイト(ポータルサイトやECサイト) 4か月から6か月以上 数百ページに及ぶコンテンツや、決済機能などの複雑なバックエンド開発(サーバー側のシステム処理構築)を伴います。

Q2. 制作会社に依頼する前に準備しておくべきものは何ですか?

制作会社に依頼する前には、サイトの目的、ターゲット層、希望する納期、および予算の4点を最低限準備しておく必要があります。これらの前提条件が明確に定まっていないと、制作会社側も適切な企画提案や正確な見積もりの算出ができず、プロジェクト全体が難航する原因となるためです。

スムーズな発注のために、以下の項目を社内で事前に整理しておくことをおすすめします。

  • サイトの目的:商品の販売、見込み顧客の獲得、企業の認知度向上など、何を達成したいかを明確にします。
  • ターゲット層(ペルソナ):どのような架空の理想の顧客(ユーザー)にサイトを訪問してほしいか、年齢や性別、抱えている課題などを具体的に設定します。
  • 希望する納期:いつまでにサイトを公開する必要があるか、事業計画に合わせてスケジュールを逆算します。
  • 予算の目安:Webサイト制作に充てられる費用の上限をあらかじめ決めておきます。

くわえて、掲載したい文章の原稿や写真素材、既存のパンフレットなどがあれば、初回打ち合わせ時に共有することでより具体的な提案を受けやすくなります。

Q3. 制作途中で追加要望や仕様変更が発生した場合はどうなりますか?

制作途中で追加要望や仕様変更が発生した場合、追加の費用や納期の延長が発生する可能性が高いです。当初合意した要件定義(プロジェクトの目的や必要な機能を明確に定める初期工程)から外れる作業は、設計のやり直しやコーディングの修正など、想定外の工数がかかってしまうためです。

仕様変更によるトラブルを防ぐためには、以下のポイントに注意してプロジェクトを進めることが重要です。

  • 要件定義フェーズでの徹底した確認:開発に進む前の段階で、必要な機能やデザインの方向性を社内関係者全員ですり合わせます。
  • 変更ルールの事前取り決め:万が一変更が生じた場合の費用負担やスケジュール調整のルールを、契約時に制作会社と確認しておきます。
  • 段階的な確認とフィードバック:デザイン案やテスト環境など、各工程の節目で細かく確認を行い、後戻りが発生しないように進行します。

どうしても追加したい機能が出てきた場合は、公開を優先して第1フェーズとしてリリースし、公開後の運用段階で第2フェーズとして追加開発を行うといった柔軟な対応を検討することも有効です。

まとめ

Webサイト制作を成功させるためには、デザインや実装といった作業に入る前の「企画・要件定義」段階での目的とターゲットの明確化が不可欠です。事前準備を怠ると、後の制作フェーズで大幅な修正が発生し、スケジュール遅延や予算超過の原因となります。

スムーズかつ効果的なWebサイト制作を進めるために、以下の基本プロセスを押さえておきましょう。

  • 企画・要件定義: 自社の目的・ターゲット(ペルソナ)を明確にし、サイトに必要な機能やコンテンツを整理する
  • 設計(サイトマップ・ワイヤーフレーム): ユーザーの導線やページごとのレイアウトを設計する
  • 制作(デザイン・コーディング): 設計に基づいてデザインを作成し、CMS構築や実装を行う
  • テスト・公開・運用: 表示確認や動作テストを経て公開し、公開後もアクセス解析に基づき改善を継続する

まずは社内の推進体制(プロジェクトチーム)を整え、サイトの目的や必要な要素の整理・明文化から準備を進めること始めましょう。

リードプラスでは、成果につながるサイト構造の整備から、貴社ならではの一次情報を含んだコンテンツ制作まで一貫してサポートいたします。「何から手をつけるべきか」といった立ち上げ段階の整理からご一緒いたしますので、まずはお気軽にお問い合わせください。

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