Webサイトリニューアル成功のポイントとROI最大化の手順
「Webサイトをリニューアルしたいが、費用対効果が見込めるか不安」「デザインを一新したのにコンバージョン(資料請求や問い合わせなどの最終成果)が下がってしまった」といった課題を抱えていませんか。
この記事で分かること
- Webサイトリニューアルの費用対効果(ROI)の考え方
- 失敗しないための基本ステップと要件定義の進め方
- コンバージョンを高めるサイト構成とSEOリスク回避策
本記事では、webサイト リニューアルを成功に導くための基本ステップから、ROIを最大化する戦略、SEO評価を落とさない移行のコツまでを網羅的に解説します。この記事を読むことで、よくある失敗を回避し、売上やリード獲得に直結する成果の出るサイト構築の手順が明確になります。
Webサイトリニューアルで期待できる効果とROIの捉え方

Webサイトリニューアルで期待できる最大の効果は、企業の事業課題を解決し、投資対効果(ROI:Return On Investment)を最大化することです。単なるデザインの刷新ではなく、売上貢献や業務効率化といった具体的なビジネス成果を生み出すための投資として捉える必要があります。
リニューアル投資の費用対効果(ROI)を算出する視点
リニューアルにおけるROIは、「リニューアルによって生み出された利益」を「リニューアルにかかった総費用」で割ることで算出します。費用対効果を可視化することで、プロジェクトの妥当性を評価し、経営層からの社内合意を得やすくなります。
Webサイトは企業の重要な営業資産であり、初期の構築費用だけでなく、運用保守やコンテンツ制作にかかるランニングコストも考慮しなければなりません。利益と費用の両面から中長期的な視点で評価することが、正確なROI算出の鍵となります。
ROIを算出する際の主な項目は、下表のとおりです。
| 項目 | 具体例 |
|---|---|
| 投資額(コスト) | 初期構築費用、システム開発費、サーバー・ドメイン維持費、運用保守費 |
| 直接的な利益 | オンライン経由の売上増加分、新規リード(見込み顧客)獲得による想定売上 |
| 間接的な利益(コスト削減) | よくある質問の充実や問い合わせ対応の自動化による人件費削減、採用コストの削減 |
定量成果(CVR向上・リード獲得)と定性効果(ブランド向上)
リニューアルの効果は、数値で測定可能な「定量成果」と、ユーザーの心理や印象に働きかける「定性効果」の2つの側面から評価します。両者をバランスよく追求することが、Webサイトの総合的な価値向上につながります。
定量成果は売上に直結しやすいため重視されがちですが、定性効果が伴わなければ中長期的な顧客ロイヤルティの醸成は困難です。逆に定性効果だけを求めても、ビジネス上の明確なリターンを得ることはできません。
期待できる具体的な効果は、下表のとおりです。
| 効果の分類 | 主な指標・成果 | 詳細 |
|---|---|---|
| 定量成果 | CVR(コンバージョン率)の向上 | 導線設計の最適化により、問い合わせや資料請求の割合を増加させます。 |
| 定量成果 | リード獲得数の増加 | SEO(検索エンジン最適化)による自然検索流入の増加で、新規顧客との接点を拡大します。 |
| 定性効果 | ブランドイメージの向上 | 企業理念や提供価値を視覚的に伝えることで、市場における認知と信頼性を高めます。 |
| 定性効果 | ユーザビリティ(使い勝手)の改善 | 情報の探しやすさを向上させ、顧客満足度やエンゲージメントを高めます。 |
投資対効果を最大化するための目標設定(KPI/KGI)
ROIを最大化するためには、最終的なビジネス目標であるKGI(重要目標達成指標)と、その達成度を測る中間指標であるKPI(重要業績評価指標)を明確に設定することが不可欠です。目標を定量化することで、リニューアル後の運用改善に向けたPDCAサイクルが機能しやすくなります。
目的が曖昧なままプロジェクトを進行すると、デザインの変更や最新技術の導入自体が目的化してしまい、本来のビジネス課題の解決から遠ざかってしまうためです。
目標設定においては、自社の課題に合わせてKGIを定義し、それを達成するための具体的なKPIへと分解していくアプローチが有効です。
- KGIの例:Web経由の年間売上を1億円増加させる、採用エントリー数を前年比で2倍にする
- KPIの例:月間の自然検索セッション数を5万件にする、主要ランディングページのCVRを2%に改善する、直帰率を40%以下に抑える
このように、KGIとKPIを連動させることで、リニューアル後の効果測定が容易になり、継続的なサイト改善によるROIの最大化が実現できます。
失敗しないWebサイトリニューアルの進め方【基本ステップ】

Webサイトリニューアルを失敗させないためには、現状分析から要件定義までを段階的かつ論理的に進めることが不可欠です。目的が曖昧なまま表面的なデザイン改修に着手すると、本来解決すべきビジネス上の課題が放置され、結果として投資対効果が悪化するリスクがあるためです。ここでは、プロジェクトを成功に導くための基本となるステップを順を追って解説します。
現状サイトの課題抽出とアクセス解析
リニューアルの第一歩は、既存サイトが抱える定量的および定性的な課題を正確に把握することです。課題の所在が明確でなければ、改善すべきポイントが定まらず、リニューアルによる成果を最大化できないからです。
まずはアクセス解析ツール(ユーザーの訪問履歴やサイト内行動を計測・分析するツール)を用いて、ユーザーの離脱ポイントやコンバージョンを阻害しているボトルネックを特定します。さらに、営業担当者へのヒアリングやユーザーアンケートなどを通じて、数値には表れない定性的な不満も洗い出します。課題抽出の視点は、下表のとおりです。
| 分析の視点 | 具体的な調査内容と指標 |
|---|---|
| 定量分析(データに基づく課題) | 直帰率の高いページ、コンバージョン率の低下、特定のデバイスでの表示速度の遅延 |
| 定性分析(ユーザー心理に基づく課題) | 目的の情報が見つけにくいという声、競合他社と比較した際の強みの伝わりにくさ |
| システム・運用面の課題 | コンテンツ更新の煩雑さ、セキュリティの脆弱性、運用担当者の業務負荷 |
ターゲットペルソナとカスタマージャーニーの再設計
抽出した課題をもとに、自社が狙うべき理想の顧客像(ペルソナ)と、彼らが購買に至るまでの行動プロセス(カスタマージャーニー)を再定義します。ユーザーの検索意図や情報収集の手段は市場環境とともに常に変化しており、過去の設計のままでは現在の顧客ニーズとの間に乖離が生じるためです。
ターゲットがどのような課題を抱え、どのようなキーワードで検索し、自社サイトに辿り着くのかを深く理解することが重要です。カスタマージャーニーを再設計する際は、以下の手順で進めます。
- ターゲット層の属性(業種、役職、抱えている課題など)を具体化し、ペルソナを設定する
- 認知、興味関心、比較検討、行動という購買プロセスの各段階におけるユーザーの心理状態を整理する
- 各段階でユーザーが求める情報(コンテンツ)と、自社が提供すべき解決策をマッピングする
このプロセスを経ることで、リニューアル後のサイトに必要なコンテンツの過不足がなくなり、ユーザーをスムーズにコンバージョンへと導く導線設計が可能になります。
コンセプト策定と要件定義書の作成
ペルソナとカスタマージャーニーが定まったら、サイト全体の軸となるコンセプトを決定し、それを具体的な要件定義書に落とし込みます。プロジェクトに関わる社内外のすべてのメンバー間で認識を統一し、開発工程での手戻りやスケジュールの遅延を防ぐためです。
要件定義では、リニューアルの目的を達成するために必要な機能、ページ構成、デザインの方向性、そしてシステム要件を網羅的に文書化します。特に、後工程でのトラブルを防ぐためには、要件定義の段階で関係者間の合意形成を確実に行うことが求められます。要件定義書に盛り込むべき主な項目は、下表のとおりです。
| 項目カテゴリ | 記載すべき主な内容 |
|---|---|
| ビジネス要件 | リニューアルの目的、目標数値、ターゲットペルソナ、競合優位性 |
| 機能・システム要件 | 導入するシステム(コンテンツ管理システムなど)、必要なセキュリティ基準、外部ツールとの連携 |
| コンテンツ・デザイン要件 | サイトマップ(ページ構成図)、トーン&マナー、モバイル対応の方針 |
| プロジェクト管理要件 | 開発スケジュール、社内外の体制図、役割分担、予算規模 |
このように、現状の課題分析から要件定義までを精緻に行うことが、投資対効果の高いWebサイトを構築するための強固な土台となります。
成果を出すサイト構成・ページ設計のポイント

成果を出すサイト構成とページ設計のポイントは、ユーザーが迷わず目的の情報にたどり着ける構造を作り、最終的な行動へと自然に導くことです。デザインの美しさだけでなく、ユーザー体験(UX:ユーザーがサービスを通じて得られる体験)と使い勝手(UI:ユーザーとサービスの接点)を最適化することが、投資対効果を最大化する鍵となります。
ユーザーの離脱を防ぐナビゲーションと導線設計
ユーザーの離脱を防ぐためには、直感的に理解できるグローバルナビゲーション(サイト全ページ共通の主要メニュー)の設置と、現在地を明確にするパンくずリスト(階層順のリンク)の配置が不可欠です。ユーザーは探している情報がすぐに見つからないと、数秒でサイトから離脱してしまう傾向があるためです。
ナビゲーション設計では、提供側の都合ではなく、ユーザーの検索意図に基づいたカテゴリ分けを行うことが重要です。具体的には、下表のとおりの要素を適切に配置します。
| ナビゲーション要素 | 役割と設計のポイント |
|---|---|
| グローバルナビゲーション | サイト内の主要なコンテンツへ導くメニューです。項目数は多すぎないよう整理し、専門用語を避けた分かりやすいラベル付けを行います。 |
| パンくずリスト | ユーザーが現在どの階層にいるかを示すリンクです。サイト内の回遊性を高めるとともに、検索エンジンのクローラー(情報を収集するプログラム)の巡回を助けます。 |
| フッターナビゲーション | ページ最下部に設置するメニューです。サイト全体の構成を網羅的に示し、最後までスクロールしたユーザーを次の行動へ誘導します。 |
コンバージョン(CV)を高める主要ページの設計
コンバージョンを高めるには、ランディングページ(ユーザーが最初に訪問するページ)や入力フォームにおいて、ユーザーの不安を払拭し行動を後押しする要素を配置することが結論です。ユーザーが行動を起こす際の心理的ハードルを下げることで、成果に直結しやすくなります。
具体的には、商品やサービスのベネフィット(顧客が得られる価値)を明確に伝え、信頼性を担保する情報を提供します。また、お問い合わせフォームなどの入力画面(EFO:入力フォーム最適化)では、以下の点に注意して設計します。
- 入力項目は必要最小限に絞り込み、ユーザーの負担を軽減する
- 入力エラーはリアルタイムで分かりやすく表示し、修正を容易にする
- 送信ボタンは目立つ色と大きさで配置し、クリックできることを明確にする
これらの施策により、ページ離脱率を低下させ、確実な成果獲得へとつなげます。
モバイル対応と表示速度・ユーザビリティの最適化
現代のWebサイトリニューアルにおいて、スマートフォンでの閲覧に最適化するレスポンシブデザイン(画面サイズに応じて表示を自動調整する手法)の採用と、ページの表示速度改善は必須条件です。モバイル端末からのアクセスが過半数を占める現在、スマートフォンでの使い勝手がサイト全体の評価を大きく左右するからです。
とくに表示速度の遅延は、直帰率(1ページしか見ずに離脱する割合)の悪化に直結します。総務省の情報通信白書などでも示されるとおり、モバイル端末の利用時間は増加傾向にあり、快適な閲覧環境の提供は不可欠です。表示速度とユーザビリティ(使いやすさ)を最適化するためには、主に以下の対策が効果的です。
| 最適化の項目 | 具体的な対策内容 |
|---|---|
| 画像や動画の軽量化 | 適切なファイル形式を採用し、画質を維持したままデータ容量を削減します。 |
| タップ領域の確保 | スマートフォンで操作する際、指で押しやすいようにボタンやリンクのサイズと間隔を十分に確保します。 |
| 視認性の高いフォント設定 | 画面が小さな端末でも読みやすい文字サイズと行間を設定し、コントラスト比(背景色と文字色の明暗差)を適切に保ちます。 |
これらの技術的な改善を怠ると、せっかく良質なコンテンツを用意してもユーザーに届く前に離脱されてしまうため、設計段階から入念な対策が求められます。
検索エンジンと生成AIに評価されるSEO・テクニカル設計

Webサイトリニューアルにおいて検索エンジンや生成AIからの評価を維持・向上させるためには、情報の構造化とクローラビリティ(検索エンジンの巡回ロボットがサイト内を回遊するしやすさ)の最適化が不可欠です。検索アルゴリズムやAI技術が進化する中で、単なる見た目の刷新だけでなく、システム側がコンテンツの意味を正確に理解できる技術的な基盤づくりが求められます。適切なテクニカル設計を行うことで、リニューアルによる順位下落のリスクを最小限に抑えつつ、新たな流入を獲得しやすくなります。
リニューアル時のリダイレクト設定とSEOリスク回避
既存サイトの検索評価を落とさずに移行するためには、旧URLから新URLへの適切な301リダイレクト(恒久的なURL転送処理)の設定が必須です。既存ページの評価を新しいURLへ確実に引き継ぐことが、リニューアル後のトラフィック維持に直結するためです。URLが変更されたにもかかわらず転送処理を行わないと、これまで獲得していた被リンクの評価がリセットされ、検索順位が大幅に下落する原因となります。確実な移行を行うための手順は、以下の箇条書きリストのとおりです。
- 旧サイトと新サイトの全URLをリストアップし、新旧の対応表(リダイレクトマップ)を作成する
- 対応するページが存在しない場合は、最も関連性の高い上位階層のページへ転送する
- テスト環境でステータスコードが正しく「301」を返しているか、リダイレクトチェーン(複数回の転送)が発生していないかを検証する
- 公開後、検索エンジンの提供する管理ツールを用いて、エラーが発生していないかを継続的に監視する
トピッククラスター構造による専門性の担保
検索エンジンや生成AIにサイトの専門性を正しく伝えるためには、トピッククラスター構造(特定のテーマを中心に、関連する記事を内部リンクで繋ぐサイト構造)を採用してコンテンツを体系化することが重要です。関連する情報を集約し、情報の網羅性と階層関係を明確にすることで、システム側が「どの分野に特化したサイトであるか」を学習しやすくなるからです。この構造は、中心となる「ピラーページ(まとめページ)」と、それを補足する「クラスターページ(詳細ページ)」で構成されます。それぞれの役割は、下表のとおりです。
| ページの種類 | 役割と特徴 | 内部リンクの設計 |
|---|---|---|
| ピラーページ | 特定のテーマに関する包括的な情報を提供するハブとなるページ | 各クラスターページへリンクを張り、ユーザーと検索エンジンを誘導する |
| クラスターページ | 特定のテーマを細分化し、より深く掘り下げた詳細な情報を提供するページ | 必ず親となるピラーページへリンクを戻し、テーマの関連性を強化する |
このように情報を整理することで、生成AIが回答を生成する際の情報源として参照されやすくなり、検索結果での露出機会の増加が期待できます。
構造化データ実装とインデックス最適化
検索エンジンやAIにページ内容の詳細を正確に理解させるためには、構造化データ(検索エンジンがページ内容を理解しやすいように、HTMLに意味づけを行う記述方式)の実装と、XMLサイトマップによるインデックス(検索エンジンのデータベースにWebページが登録されること)の最適化が効果的です。システムがテキストの文脈だけでなく、情報の属性を機械的に判別できるようになるためです。これにより、検索結果上で視覚的に目立つリッチリザルトとして表示される可能性が高まります。具体的な施策としては、以下の項目を実施します。
- サイト内の各ページに「パンくずリスト」や「よくある質問(FAQ)」などの構造化データを適切な規格で記述する
- 不要なパラメータ付きURLや重複コンテンツにはカノニカルタグ(正規URLを指定するタグ)を設定し、評価の分散を防ぐ
- 更新頻度の高いページや重要なページを優先的に巡回させるため、XMLサイトマップを最新の状態に保ち、検索エンジンに送信する
これらのテクニカル設計をリニューアルの要件定義段階から組み込むことで、公開後のパフォーマンスを最大化する強固な基盤を構築できます。
リニューアルプロジェクトでよくある失敗と回避策

Webサイトリニューアルにおける失敗の多くは、事前の要件定義不足や公開後の運用体制の欠如によって引き起こされます。これらの失敗を回避するためには、プロジェクト発足時から目的を明確化し、デザインと機能のバランスを保ちながら、継続的な改善サイクルを構築することが不可欠です。
リニューアルは多大な時間とコストを要する一大プロジェクトです。しかし、事前の準備や関係者間の認識合わせが不十分な場合、期待した投資対効果(ROI)を得られないばかりか、既存の成果すら損なう危険性があります。ここでは、現場で頻発する3つの失敗例と、それらを未然に防ぐための具体的な回避策を解説します。
目的の曖昧化によるスケジュールの遅延
スケジュールの遅延を防ぐための最大のポイントは、プロジェクト初期段階でリニューアルの目的と優先順位を関係者間で完全に合意しておくことです。目的が曖昧なまま進行すると、途中で要件の追加や変更が頻発し、公開時期が大幅に遅れる原因となります。
多くのプロジェクトでは、各部署からの要望をすべて取り入れようとするあまり、本来達成すべき目標が見失われがちです。その結果、要件定義がまとまらず、開発やデザインのフェーズで手戻りが発生します。このような事態を避けるためには、要件を分類し、段階的に実装するアプローチが有効です。
よくある遅延要因と回避策は、下表のとおりです。
| 遅延の主な要因 | 具体的な課題 | 効果的な回避策 |
|---|---|---|
| 要件の肥大化 | 各部門からの追加要望が絶えず、仕様が確定しない | 必須要件と「あれば良い要件」を分け、公開後の第2フェーズに回す仕組みを作る |
| 意思決定の遅れ | デザインや機能の承認フローが複雑で時間がかかる | プロジェクト責任者を1名に絞り、最終決定権限を明確にする |
| コンテンツ準備の遅延 | 原稿や写真素材の提供が開発スケジュールに間に合わない | サイト設計と並行して素材準備を進め、専任の進行管理担当者を配置する |
デザイン偏重によるコンバージョン率低下の防止
コンバージョンの低下を防ぐためには、見た目の美しさよりもユーザーの利便性と導線設計を優先することが重要です。デザイン性のみを追求すると、ユーザーが求める情報にたどり着けず、結果として離脱を招くリスクが高まります。
リニューアル時は、最新の視覚表現を取り入れることに意識が向きがちです。しかし、過度なアニメーションや直感的ではないナビゲーションは、ユーザビリティ(使い勝手)を大きく損ないます。目的のページへ迷わず遷移できる設計こそが、成果を生むWebサイトの絶対条件です。
デザインと機能のバランスを保つためには、以下の点に留意して設計を進める必要があります。
- ターゲットユーザーのITリテラシーに合わせたインターフェースを採用する
- 重要なボタンやリンクは、視認性の高い色と配置にする
- ページ読み込み速度を低下させる過剰な画像やスクリプトの使用を控える
- 既存サイトで成果を上げている導線やコンテンツの配置を踏襲する
リニューアル後の運用・改善体制の欠如
リニューアルの効果を最大化するには、公開をゴールとせず、公開後のデータ分析と改善を担う運用体制をあらかじめ構築しておくことが必須です。運用体制が欠如していると、最新の市場動向やユーザーニーズの変化に対応できず、サイトの成果は徐々に低下していきます。
Webサイトは公開して終わりではなく、公開直後からがスタートです。アクセス解析ツールを用いた定量データと、ユーザーからのフィードバックなどの定性データを掛け合わせ、継続的にPDCAサイクルを回す必要があります。運用フェーズを見据えた事前の準備が、長期的な成功を左右します。
運用体制を構築する際の具体的なステップは、下表のとおりです。
| ステップ | 実施項目 | 詳細と目的 |
|---|---|---|
| 第1段階 | 運用チームの編成と役割分担 | コンテンツ更新、データ分析、システム保守の各担当者を決定し、責任の所在を明確にする |
| 第2段階 | 評価指標(KPI)の定点観測 | 月次や週次でアクセス数やコンバージョン率を確認する定例会議を設定する |
| 第3段階 | 仮説検証とサイト改善の実行 | データに基づく課題を抽出し、ABテストなどを通じて継続的な改善施策を実施する |
よくある質問(FAQ)
Q1. Webサイトリニューアルの検討から公開までの平均期間は?
Webサイトリニューアルの検討から公開までの平均期間は、一般的な規模のサイトで約3ヶ月から6ヶ月です。これは、要件定義からデザイン、システム開発、そして最終的なテストに至るまで、各工程で関係者間の十分なすり合わせと確認が必要となるためです。
実際の期間は、サイトの規模や実装する機能によって大きく変動します。スケジュールの遅延を防ぐためには、事前の目的設定と社内での合意形成をスムーズに行うことが重要です。サイト規模ごとの期間の目安は、下表のとおりです。
| サイト規模 | ページ数の目安 | 平均期間 | 主な特徴 |
|---|---|---|---|
| 小規模 | 10ページから30ページ程度 | 約2ヶ月から3ヶ月 | デザインの一新やスマートフォン対応が中心となる場合が多い |
| 中規模 | 50ページから100ページ程度 | 約4ヶ月から6ヶ月 | コンテンツの再編成やCMS(コンテンツ管理システム)の導入を含む |
| 大規模 | 数百ページ以上 | 約6ヶ月から1年以上 | 基幹システムとの連携や複数部門にまたがる複雑な要件定義が必要 |
Q2. 既存ページのSEO評価を落とさずに移行するコツは?
既存ページのSEO(検索エンジン最適化)評価を落とさずに移行する最大のコツは、旧URLから新URLへ適切な301リダイレクト(恒久的な転送処理)を漏れなく設定することです。URLが変更される際にこの処理を怠ると、検索エンジンからの評価がリセットされ、検索順位やアクセス数が大幅に低下するリスクがあります。
リダイレクト以外にも、移行時にはいくつかの重要な確認事項があります。検索エンジンが提示する公式ガイドライン(Google 検索セントラルの「URLの変更を伴うサイト移転」など)を参考にしながら、以下の手順を順番に進めていくことが推奨されます。
- 新旧URLの対応表(リダイレクトマッピング)を作成し、全ページを網羅する
- サイト内の内部リンクや画像パスを、新しいURLに更新する
- 移行完了後、速やかに新しいXMLサイトマップ(検索エンジンにサイト構造を伝えるファイル)を送信する
- 公開直後にエラーページ(404エラーなど)が発生していないか、アクセス解析ツールで監視する
Q3. リニューアルのROIはどのように測定・評価すべきですか?
リニューアルのROI(投資利益率)は、事前に設定したKGI(重要目標達成指標)およびKPI(重要業績評価指標)の達成度合いを、かかった総費用と比較することで測定・評価します。目的が曖昧なままでは投資対効果を算出できないため、リニューアルによって得られる利益やコスト削減効果を、具体的な数値に落とし込んで定義しておくことが不可欠です。
ROIの測定においては、直接的な売上につながる定量的な成果だけでなく、長期的なブランド価値向上といった定性的な効果も総合的に判断することが求められます。評価の際に用いる主な指標は、下表のとおりです。
| 評価の視点 | 具体的な測定指標(KPIの例) | 測定方法と目的 |
|---|---|---|
| 定量効果(売上・獲得) | コンバージョン率(CVR)、問い合わせ件数、資料ダウンロード数 | アクセス解析ツールを用いて、リニューアル前後での数値の変化を比較し、直接的な収益貢献を測る |
| 定量効果(コスト削減) | 運用・更新にかかる作業時間、サーバー維持費、システム利用料の削減額 | 業務効率化による人件費の削減や、システム移行に伴う固定費用の減少分を算出する |
| 定性効果(ブランド・認知) | ユーザー満足度、ブランド認知度、直帰率や滞在時間の改善 | アンケート調査やサイト内の行動データを分析し、ユーザー体験(UX)の向上度合いを評価する |
まとめ
Webサイトのリニューアルは、単にデザインを新しくする「お化粧直し」ではありません。投資対効果(ROI)を最大化し、ビジネス成果に直結させるためには、緻密な戦略と計画が不可欠です。
リニューアルを成功に導くための重要ポイントは以下の3点です。
- データに基づく現状分析と要件定義: 現状サイトの課題(KGI/KPIの達成状況や離脱率など)を数値で把握し、リニューアルの目的を明確にする
- SEOリスクの回避と導線再設計: 既存の検索順位や流入トラフィックを落とさないための301リダイレクト等のSEO対策と、CVR(コンバージョン率)を高める導線設計を行う
- 公開後の継続的なPDCA運用: リニューアル後もアクセス解析を活用し、想定通りのROIが得られているか検証・改善を繰り返す
まずは自社サイトの現状課題をデータで洗い出し、リニューアルによって達成したい「目標(KGI)」を再設定することから着手することが、プロジェクト成功に向けた確実な第一歩となります。
リードプラスでは、成果を出すためのサイト構造の整備から、貴社ならではの一次情報を含むコンテンツ制作まで一貫してご支援しています。
「何から着手すべきかわからない」「まずは現状の課題整理から手伝ってほしい」という段階からでもご一緒いたしますので、どうぞお気軽にご相談ください。
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