HubSpot CMSとは?Wordpressとの違いや口コミを解説
Webサイトやブログコンテンツの管理する際に使用されるCMS。
CMSとは、「Contents Management System:コンテンツ・マネジメント・システム」の略で、Webサイトのテキストや画像等を適切に更新・管理するためのソフトウェアであり、CMS内のコンテンツなどを一元的に管理することが可能です。
インバウンドマーケティング実施のためにCMSを導入することで、サイトの作成や管理、コンテンツの作成などを簡単に行えます。
CMSのメリット
- HTMLやCSSといったウェブの専門知識がない人でも簡単にサイトやブログのコンテンツを作成できる
- 簡単な操作で編集作業ができ、更新作業が楽になる
- ページの共通部分は自動で更新されるためデザインに統一感が出る
数あるCMSの中でも多くの企業で選ばれているソフトウェアがHubSpot CMS HubとWordpressです。
もちろんHubSpotとWordpressにはそれぞれの良さがありますが、HubSpotの導入支援を5年以上請け負ってきた我々からみると、HubSpotの方が使い勝手がいいと感じています。
それは、HubSpotは小規模なスタートアップ企業から、日本を代表する大企業に至るまで、SFA・CRM・MA・マーケティングの垣根がないこと、メンテナンスがさほど難しくないことが、使いやすいと評価されているからです。
そこで本記事では、HubSpot CMS HubとWordpressの機能や料金プランの違いを比較していきます。システムの導入や運用をどう進めていくのが効率的かについても述べていますので、最後までご覧ください。
注目のCMS、HubSpot CMS HubとWordpressを徹底比較
ここからは、HubSpot CMS HubとWorpressの違いについて解説します。それぞれの特徴を理解することで、自社で運用する場合にどちらが適しているか判断しやすくなるでしょう。
HubSpot CMS Hubとは
Hubspot CMS Hubは、HubSpot社が提供する月額定額制CMSです。クラウド型CMSでサービスの管理は提供会社のHubSpot社が行っており、自社でサーバーから導入したりメンテナンスしたりする手間が必要ありません。
直感的に操作できることを重視しており、ブログ、ランディングページ、チャットボットなどを専門知識がなくても簡単に作成・追加することが可能です。多言語サイトの管理や作成も得意としており、インバウンドマーケティングやセールスにも適しています。
分析に欠かせないウェブ解析機能やその他マーケティングツール、CRMツールも無料で利用できます。ビジネスに欠かせない機能が総合的に提供され、効率的にコンテンツマーケティングを展開していきやすいツールです。
HubSpot CMS Hubのプランと料金
プラン |
料金(月額) |
---|---|
Free |
無料 |
Starter |
¥2,700 |
Professional |
¥43,200 |
Enterprise |
¥144,000 |
補足:HubSpotが使いづらいという口コミは本当か?
BtoBのインバウンドマーケティングの基盤として導入が増えているHubSpot CMS Hubですが、一方で使いづらいというネガティブな口コミが投稿されることもあります。
HubSpotを使いこなせない理由として、3つの課題に直面する担当者が多いようです。
- 自社に最適化した設計ができていない
- 日本語に違和感を抱くときがある
- 無料プランで利用できる機能に限界がある
これらの課題を払拭して安心して導入をするために、HubSpotを使い慣れたパートナーがいると導入がスムーズに進むでしょう。
HubSpotは使いづらい!?評判やメリット・デメリットを解説
なぜHubSpotが使いづらいと評価されることがあるのか、実情については「HubSpotは使いづらい!?評判やメリット・デメリットを解説」をご覧ください。
Wordpressとは
Wordpressは、ブログやサイトを作成できるオープンソースのソフトウェアです。自社サーバーにインストールして運用する、もしくはサードパーティのホスティングサービスを利用して運用する方法があります。テキストや画像を使用したコンテンツを作成する機能などが利用できます。
WordPressを運用する場合、立ち上げや機能追加、メンテナンスなどはすべて自社で行う必要がありますが、その分膨大な種類のプラグインを活用したカスタマイズが可能です。数千種類にも及ぶ拡張機能を任意に追加することで、必要な機能をあとから自由につけ外しすることが可能です。例えば、問い合わせフォームや高度なSEOツール、自動バックアップ機能などを追加できます。
Wordpressのプランと料金
プラン |
料金(月額) |
---|---|
無料 |
無料 |
パーソナル |
¥500 |
プレミアム |
¥900 |
ビジネス |
¥2,900 |
e-コマース |
¥5,220 |
マーケティングの進行で最低限必要なCMS機能
HubSpot CMS HubとWordpressのプランや特徴を比較しましたが、そもそもCMSに必要な機能が何かがわからない、という方もいらっしゃると思います。
そこで、インバウンドマーケティングに最低限必要なCMSの機能をここで解説します。
- ブログの作成・更新に役立つ機能
- ランディングページの作成・更新に役立つ機能
- ウェブサイトの作成・更新に役立つ機能
- SEOに役立つ機能
- ウェブサイトのパフォーマンスを可視化する機能
1.ブログの作成・更新に役立つ機能
ブログの作成や更新で役立つ機能を一覧化すると次のようなものがあります。
- ブログエディター
- 記事の予約投稿
- SNSへのシェア
- モバイル環境への最適化
- SEO支援
- Call to Actionの作成
- 共同編集
これらの機能を活用することで、SEO最適化、記事の投稿、成果の分析などを一つのパッケージで行えます。
2.ランディングページの作成・更新に役立つ機能
ランディングページの作成に便利な機能は、以下のようなものがあります。
- ドラッグ&ドロップでページ作成・フォーム作成
- テンプレートエディター
- テーマ
- ページ別CSS
- SEO支援
- A/Bテスト
- ページの適応型テスト
これらは簡単な操作でレイアウトが変更できる仕様で、特別な知識や技術者は必要ありません。ウェブチャットなどの高度な機能も、クリック操作だけで簡単に追加できます。
3.ウェブサイトの作成・更新に役立つ機能
操作しやすいインターフェースが搭載されており、ブログ作成と同様にさまざまな分析を一つのパッケージで行えます。
- ブログエディター搭載
- ブログ記事の予約投稿機能
- テンプレートエディター搭載
- ドラッグ&ドロップ操作でページ作成
- 多数の種類があるテーマの利用
- ページ別CSS
- SNSへのシェア
- モバイル環境の最適化
- SEO支援
- Call to Action(CTA)の作成
- 共同編集
- A/Bテスト
- ページの適応型テスト
ページの作成・修正・新規要素の追加はドラッグ&ドロップの操作だけでできる仕様になっており、サイトデザインの大幅な変更が容易です。多数の種類があるテーマをサイトデザインとして適用すれば、カスタマイズ不要で利用することもできます。
4.SEOに役立つ機能
HubSpot CMS Hubには、SEOツールが初めから組み込まれています。プラグイン式とは異なり、追加することでセキュリティ性が低下するリスクがありません。作成したウェブサイトやページを検索エンジンに最適化するのに役立ちます。
WordPressでも、システム内にプラグインを入れることでSEO機能が活用できます。プラグインは有料・無料のものがあり、機能性はそれぞれ異なります。無料でも高性能・多機能なものがあるため、コストをかけずに利用することも可能です。ただ、プラグインは追加すればするほどセキュリティ強度が低下するため、入れすぎないよう気をつける必要があります。
5.ウェブサイトのパフォーマンスを可視化する機能
HubSpot CMS Hubには、サイトのパフォーマンスを測定し、分析するためのアナリティクス機能など必要なものが含まれています。さらに、無料で提供されているHubspot CRMを活用することでさらに高度な分析を行ったり、コンタクトリストを作成したりなどの顧客管理が可能です。
WordPressには、ページ閲覧数などを確認できるレポート機能が含まれています。HubSpot CMS Hubの機能に比べると簡易的なものであるため、詳細に分析を行いたい場合は別の方法が必要です。
例えば、有料分析ツールや無料で利用できるGoogleアナリティクスなどを個別に用意し、連携して活用することで分析に役立てられます。しかし、それぞれのツールの連携が不十分だった場合、データの取りこぼしなどが起きてしまうため、運用前にしっかりと確認を行いましょう。
最適なCMSを選ぶコツ
自社に適しているCMSを選ぶ際に気にしておきたい、重要なポイントを紹介します。
- 必要としている機能があるかどうか確認する
- 使いやすさ、サポート体制
- セキュリティ対策は万全か確認する
- 料金体系を比較する
- CRM(顧客管理)と連携できるか
必要としている機能があるかどうか確認する
CMSを導入する際は、機能を比較してより自社に適したものを選びましょう。HubSpot CMS HubとWordPressでは標準搭載されている機能やできること、得意なことが異なります。より効率的な運用を行うために、自社でやりたいことと相性のよいCMSを選ぶことが大切です。
自社で運用できるかどうか検討する
せっかくCMSを導入しても、使いづらくて活かせなければ意味がありません。ここからは、それぞれのCMSについて使いやすいかどうか、サポートが手厚いか、セキュリティ対策はどうなのかといった観点で比較していきます。
使いやすさ・サポート体制
HubSpot CMS Hubは専門知識がなくても利用できる仕様になっており、自社だけでメンテナンスや新要素の追加などが行いやすくなっています。ただし、海外製のツールであるため、英語に苦手意識がある場合は使いにくいと感じる可能性があります。
また、利用プランに応じたテクニカルサポートが用意されています。例えば、ProfessionalやEnterpriseプランであれば、Eメール、チャット、電話でのサポートがあり、必要なときに受けられます。
WordPressはPHPというプログラミング言語で構成されているソフトウェアで、簡単にホームページを作ることができます。しかし、レイアウトの大幅な変更や要素を追加したい場合、PHPの知識がある場合とない場合では、仕上がりが大きく異なってきます。もしPHPを扱える技術者がいない場合は、他の専門業者に依頼して機能やデザインを作ってもらう必要があるといえるしょう。
WordPressのサポートには、WordPress Codexがよく利用されます。公式オンラインマニュアルとされていますが、WordPressユーザーの有志が編集しているマニュアルです。多くの個人が持つ情報を蓄積したもので、技術的なトラブルを解決する様々な方法が掲載されています。マニュアルを見ても解決しない場合は他の窓口がないため、ウェブサイトの制作会社などに相談しましょう。
セキュリティ対策は万全か確認する
WordPressはオープンソースCMSという都合上ソースコードが公開状態になっており、システム構造が誰にでも分かるようになっています。システムを解析しやすいため、ハッキングなど悪意のあるサイバー攻撃をされやすいのが弱点です。そのため、安全性を高めるためのセキュリティ対策が欠かせません。WordPress Codexの「Wordpressの安全性を高める」に記述されている対策を行うなどの対応をしっかりと行いましょう。
HubSpot CMS Hubはクラウド型のCMSであり、セキュリティ対策はサービスの提供者側が行います。導入側がセキュリティ対策を行う必要はなく、自社の事業にのみ集中することが可能です。また、HubSpotでは常にアプリの挙動を監視し、データ障害に備えるためのバックアップ体制も築いています。
料金体系を比較する
ここからは、導入や運用にかかる費用面に注目し、それぞれのCMSを比較してみましょう。
HubSpot CMS Hubの料金体系
HubSpot CMS Hubには無料プランからとEnterpriseプランまで4種類のプランがあり、料金は以下のとおりです。
HubSpot CMS Hubのプランと料金
プラン |
料金(月額) |
---|---|
Free |
無料 |
Starter |
¥2,700 |
Professional |
¥43,200 |
Enterprise |
¥144,000 |
契約したプランで使える範囲の機能のみを利用でき、使える機能が最も多いプランはEnterpriseです。
Wordpressの料金体系
Wordpressで契約できるプランは以下のとおりです。それぞれ月額と年額支払いを選択できます。
Wordpressのプランと料金
プラン |
料金(月額) |
---|---|
無料 |
無料 |
パーソナル |
¥500 |
プレミアム |
¥900 |
ビジネス |
¥2,900 |
e-コマース |
¥5,220 |
オープンソースのサービスであるため、無料で使うことも可能です。無料含めどのプランにもホスティングサービスが付属します。SEOツールを使用したい場合やプラグインを使用する予定がある場合は、マーケティングツールとビジネスクラス機能に対応するビジネスやeコマースプランがおすすめです。
決済や配送料、製品販売ストアが必要ならeコマースプランで専用機能を利用できます。HubSpotと同等の機能を整えたいと考えているなら、有料プラグインや有料テーマなどを別途課金する必要が出てくるでしょう。
CRM(顧客管理)と連携できるか
企業がブログサイトを開設するなら、顧客管理のシステムと連携できるCMSを選ぶことをおすすめします。
CRMとは、顧客情報を一元管理できるツールです。商談までの経緯や営業のアプローチ、製品の購入履歴、購入後の意見や要望などの情報を顧客ごとに管理し、分析プロセスに回すことで、顧客への最適なアプローチへと繋げることができます。
CRMがCMSと連携していることで、Webサイト上で獲得したコンタクト情報の管理もでき、誰がどのコンテンツから流入したのか、CVまで到達したのかが確認できます。
引用:Hubspot公式サイト
こちらは実際のHubSpot上で見ることができる顧客の行動情報です。どのページを閲覧したのか、どのフォームから問い合わせてきたのか、などの情報が取得できます。この情報をもとに、マーケティングでパーソナライズされたメール配信や営業連携などに転換できるため、CRMとCMSは連携したほうが成果に貢献できると弊社では考えています。
HubSpotがHubSpotCRMとHubSpotCMSの連携ができるのはもちろんですが、実はWordpressをCMSに使って、HubSpotCRMとプラグインで連携も可能です。
ただし、HubSpotCRMとWordPressは異なる製品であるため、マーケティングで何を運用するのか、セキュリティ対策をどうするのか、マーケティング全体の総額費用はどうなるのか、については十分な検討が必要になります。
CMSの導入に不安を抱えているなら、導入支援サービスも検討してみる
もし、自社でノウハウやリソースの確保が難しい、初めての取り組みで経験者がいない、などのお悩みがある場合は、導入支援サービスを利用することをオススメします。
メリット | デメリット |
---|---|
|
|
CMSでどんな自社の課題を解決したいのか?、さらに、どの部分は自社のリソースで対応できて、どの部分を導入支援パートナーのリソースやノウハウに期待しているのか、役割分担を明確にした上で、相談することをおすすめします。
また、CMSは導入することがゴールではなく、どのように運用していくか?という設計も見据えて戦略を考えなければなりません。インバウンドマーケティングは初めての取り組みなので進め方がわからない、専任の担当者がおらずリソースが足りないという場合は、ぜひインバウンドマーケティングに精通したリードプラスにご相談ください。
まとめ
HubSpot CMS HubとWordPressを比較したときの特徴は以上のようなものになります。費用が安くすむのはWordPressですが、必要な機能を追加するために有料プラグインなどを利用していくと、HubSpot CMS Hubと同じぐらいの費用が必要になる可能性もあるでしょう。両者のCMSの特徴をそれぞれ比較検討した上で、自社にとって最適な方を選ぶことが大切です。