デジタルマーケティングの中心的な存在、SNSの2022年

広告、SEOなどデジタルマーケティングの手法は数多くあります。その中で大きな存在感を持つのがSNSです。
この記事ではマーケティングに関わるSNSについて、HubSpotの海外記事と他の情報、あるいは日本の現状などを踏まえながら、さまざまな角度から紹介していきます。
※この記事ではSNSとソーシャルメディアを近しい意味とし、SNSという表現で記載していいきます。

SNSの2022年

主要SNS

まずはSNS全般について押さえておきましょう。

グローバル

ここでは、グローバル視点で主要なSNSの概略を紹介していきます。主な内容は、海外のHubSpotブログに2022年1月に掲載された内容の要約です。そのため各種データも、それをもとにしています。

Facebook

世界でアクティブユーザー数、19億人/日という巨大なSNSです。幅広い世代で利用されています。マーケティングでは、ブランド認知と精度の高い広告が中心手法です。

Instagram

アクティブユーザー数はグローバルで10億人/月。マーケティングで力を発揮するのは主にBtoCで、画像と動画というビジュアルコンテンツ、Facebookと同じく精度の高い広告、最近はeコマース機能でも効果を出しています。

Twitter

アクティブユーザー数は2億1,100万人/日、SNSの初期から存在するプラットフォームです。BtoCとBtoB、広報から顧客へのサービス&フォロー、販促やコミュニティにも利用ができる、幅が広いSNSです。

YouTube

アクティブユーザー数は3億1,500万人/日以上、世界で2番目に訪問数が多いWebサイトといわれています(1番目はGoogle)。BtoCとBtoB、認知度の向上から教育、エンタメなど幅広い訴求やコンテンツの提供ができるプラットフォームです。

Tiktok

アクティブユーザー数10億人/月、2020年に急激な人気の高まりを見せたSNS。一時的なブームで終わらず、安定した人気を誇っています。短い動画コンテンツを軸に、BtoCとBtoBの両方で認知度アップやコミュニティ構築に力を発揮しています。

Pinterest

4億4,400万人/月のアクティブユーザーを持つ、ビジュアル型のSNS。BtoCにおける広告、商品を見つけてもらうための場、あるいはビジュアルストーリーを構築するのに適したプラットフォームという評価がされています。

Snapchat

若い世代を中心に、3億6,000万人/日が利用する時間限定のコンテンツを送れるSNS。BtoC向け、広告や認知度アップで力を発揮します。

Clubhouse

1,000万人/週のアクティブユーザー、2020年に人気の高まりを見せた音声型のSNS。BtoCとBtoBの両方に有用とされ、広告やコミュニティ構築に強みを持つという評価です。

LinkedIn

BtoBのSNS、世界に7億7,400万人のアクティブユーザーを持つとされています。
LinkedInについては、この記事で詳しく紹介しています。
BtoBマーケティングで注目のSNS、LinkedIn(リンクトイン)について

日本

前項で紹介したのは、グローバル全般における主要SNSの傾向です。日本国内では事情が異なるものがあります。
SNSマーケティングの専門エージェンシー、株式会社コムニコが2022年1月に主要なSNSとして発表しているデータでは、次のようなアクティブユーザー数になっています。

  • LINE 8,900万人
  • Twitter 4,500万人
  • Instagram 3,300万人
  • TikTok 950万人
  • LinkedIn 200万人

※記載の人数は、月間のアクティブユーザー数。

出典:【2022年1月版】人気ソーシャルメディアのユーザー数まとめ(株式会社コムニコ)

LINEの利用が圧倒的なのがわかります。なおLINEはグローバルではメッセージアプリという限定した括りでも、トップ5以下です(1位はWhatsApp)。なおこのデータでは触れられていませんが、YouTubeは日本国内でLINEに次ぐアクティブユーザー数(月間)です。

また2022年の1月初めにマイナビニュースに掲載された記事では、日本ではTwitterがシェア44.8%、FacebookはPinterestに次ぐ3位となっています。集計元となっているデータにやや疑問もありますが、世界の中でもTwitterが強い日本、Facebookの利用が落ちていっているという近年の傾向は出ています。

SNSのシェア

2021年SNSシェア、日本はTwitterが圧倒的な強さ | TECH+

日本の特徴をまとめると、次のようになります。

  • SNSのシェアでは、LINEが圧倒的。2位はYouTube。
    ※ただし月間のアクティブユーザー数で比較した場合。LINEのメッセージアプリという特徴を考えると、利用率は同程度と見てもいいかもしれない。
  • LINEとYouTubeを除くと、Twitterがもっとも多い。
  • FacebookやInstagramが2位以下のグループでよく知られるSNSといえるが、Pinterestのシェアも注目すべきところ。

Pinterestの現状、昨今の利用実態は次の記事が参考になります。

日本でPinterestが勢力拡大 検索の“伏兵”が広告事業を本格化(日経クロストレンド)

Webサイトのリニューアル時に絶対おさえておきたいSEO対策10のポイント
成長を追求するWebサイト制作プロセス グロースドリブンデザイン入門

2022年のマーケティングに向けて

それでは、マーケティングにおける2022年に向けたSNSでの取り組みについて、海外のHubSpotブログで取り上げられている情報を中心に紹介していきましょう。ただし前章で紹介したように、日本のSNS事情はグローバルと異なる点も多くあります。そのため日本に合っていない点は省いたり、別の情報を加えていきます。

本題に入る前に、SNSマーケティングの役割と効果についてまとめておきます。

  • ブランディング
  • 認知度アップ
  • 顧客との関係性の構築
  • コンテンツディストリビューション(コンテンツをユーザーに届ける)
  • リサーチ
  • 広告
  • (業種やサービスの性格、SNSによっては)直接の購入や申込み

ブランディングと認知度アップは分けていますが、近しいものとして捉えていただくといいでしょう。認知を高めるのは、個々の商品やサービスといった場合もあれば、企業そのものというケースもあります。SNSの本来的な役割という意味では、顧客との関係性構築がもっとも大きいといえます。
インバウンドマーケティングと関わりが深いコンテンツマーケティングで考えると、SNSを使ったコンテンツディストリビューションは、強く意識するべきです。もちろんこれは、コンテンツそのものの質が高いことが大前提です。
視点を変えると、SNSはデータの宝庫といえます。投稿内容を可視化したり、定量に近い形で分析できるサービスを導入すると効果的ですが、投稿内容に目を通していくだけでも高い情報価値があります。
ダイレクトな成果を獲得する意味では、広告は押さえておくべきものです。リスティング広告のCPC高騰、ITPなどによるリマーケティングの精度低下といったネガティブな要因に対し、ターゲティングに優れたSNS広告は大きな可能性があります。
InstagramのEC機能のように、さらに直接的な成果をもたらしてくれるものもあります。筆者もファッションやコスメといった分野では、ここから直接の成果があがっている例をいくつも目にしています。BtoBでリード獲得までを成果とするならば、SNSの広告出稿やイベント告知等は、直接的な成果をもたらすとしてもいいでしょう。

動画の重要性。ショートムービーがポイントになるかもしれない。

一般的なWebコンテンツと同じく、SNSにおいても動画が重要なのはいうまでもありません。とりわけ注目されているのが、ショートムービー、つまり再生時間が短い動画です。
YouTubeで長い番組をがっちり見るというケースは別にして、TwitterやFacebookに投稿されている動画は短いものです。Instagramもリールなどショートムービー機能が広がっていて、これをイメージいただくのがいいかもしれません。あるいはTikTokです。TikTokは全体のユーザー数だけだとメインとはなりませんが、Z世代に絞ると利用率が急激に高まります。
動画プラットフォームとしてもっとも人気が高いYouTubeも、「YouTubeショート」という機能をリリースしています。マーケティングでこうしたショートムービーをどう活用していくかが、これから大きなポイントになりそうです。

取り組むSNSは幅広く、情報には敏感に。

多くの人が、「SNSはそれぞれの個性がある」と考えているはずです。これは正しい見解です。マーケティングにあてはめてみると、自社の商品やサービス、ターゲットに合うSNSを選び、それに集中するのが王道です。マーケティング予算があまりない企業の場合は、そうした絞り込みが生命線とも考えられるでしょう。
しかしSNSマーケティングにおいて、これは必ずしも正解ではありません。たとえば一般的なサービスであれば、LINEとYouTubeを利用すればとりあえずは十分かもしれません。しかしこれらは、SNSの中で特に汎用的なプラットフォームです。ある程度の成果を出せても、費用対効果は期待通りに高くならないかもしれません。あるいは新たなターゲットの発見や開拓にはつながりにくいでしょう。

別の面から考えてみましょう。主流となるSNSは、移り変わっていきます。日本でシェアが高いTwitterも、一時期はもうすぐ消えると囁かれたことがありましたが、今は欠かせない存在です。あるいは最初こそ大きな話題になったものの、急激に衰退したSNSもあります。
ユーザー自体の行動も変化していきます。今はテキストから情報を取得しているユーザーの多くが、これからは動画へと移っていくかもしれません。
闇雲にSNSに取り組むことは現実問題としてできませんが、各SNSの利用実態や機能などのトレンドは、常にチェックしておきましょう。また直近の取り組みとしては、ユーザー像(ペルソナ)の明確化、SNSの活用に関する成果をきちんと分析していくことが大切です。

オンラインへの取り組み方。

昨今の社会状況により、イベントはリアルからオンラインへと移行していくようになりました。商談も同じです。
今後の社会状況は不明なところもありますが、オンラインでのイベントや商談といった文化は、確実に根づいたはずです。つまりこうした取り組みをおこなっていかないと、マーケティング(商談など営業フェーズも含む)は成果を出しにくくなっているのは確かです。
一方でオンラインのデメリットを感じているケースもあるでしょう。顧客にとっても、それは同じです。そのためオンラインとリアルの両方による、ハイブリッドの取り組みも注目されていくでしょう。SNSはこうした取り組みと非常に相性がいいものです。オンライン(ハイブリッド)のイベント×SNSといった戦略を組み立てていくべきです。特にBtoBでは、大きなポイントになりそうです。

Flywheel(フライホイール)を意識しながら。

HubSpotが提唱するビジネスフレームワーク、Flywheel(フライホイール)はSNSの存在を強く念頭に置いたものです。
Flywheelの示す図内では、インバウンドマーケティングの実践的なステップと重なるAttract(コンテンツを伝える役割)で、SNSが重要な役割となることが示されています。またFlywheelの本質である円形に描かれる長期的な顧客との関係性、そしてエネルギーを増幅させていくうえでも、SNSの存在は常に念頭に置くべきです。Flywheelを意識しておくことで、SNSへの取り組みも変わってくるでしょう。

BtoBに実践的に取り組むファネル、Flywheel(フライホイール)について

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