ソフト404エラーとは

ソフト404エラーとは、ユーザーのリクエストに対して「指定されたURLのページが見つかりません」と返すにもかかわらず、検索エンジンの検索結果上では閲覧することができると判断される不具合です。このエラーはページに技術的な問題が生じている、コンテンツの中身がほとんどないなどの理由によって生じます。

通常、Webページの検索時には画面に表示される本文の「HTML」部分のデータと、「HTTPヘッダー」部分のデータがWebサーバーに返されます。正しく画面が表示されたときは、HTTPヘッダーにある「HTTPレスポンスコード」がページを開くリクエストに対して成功したことを表す200番のステータスコードを返します。一方で、検索したページが存在しない「404エラー」は、ソフト404エラーとは少し異なります。これは画面に「ページが存在しません」と表示され、ステータスコードも「ページが探せなかった」ことを意味する404を返します。

このエラーはユーザーにとってリクエストしたWebページが閲覧できないという事実でしかなく、一般的にはサイトを離脱して別のWebページの閲覧を試みます。しかし、検索エンジンにとってはページが存在していると判断され、本当は見ることができないページまで検索結果に上がってしまうため、ユーザビリティの低下を招いてしまいます。また、ソフト404エラーが生じていると、実際には見ることのできないページが検索ロボットにクロールされてインデックスされます。そして、ソフト404エラーを折り返すWebページがインデックスされた状態で検索すると、そのWebページが結果に表示されてしまうため、ユーザーが本当に必要なページへのアクセスが阻害される恐れがあります。ただし、2010年にGoogleのジョン・ミューラー氏が、ソフト404エラーは致命的なエラーではなく、SEO上のペナルティの対象にならないと明言しているため、SEOへの影響は軽微であると認識されています。とはいえ、クローラーの効率に悪影響を及ぼし、検索エンジンがページの更新を認識しづらくなる問題が発生するのは事実であり、ユーザビリティへの影響が懸念されます。また、ソフト404エラーが引き起こす問題は、企業のマーケティングや適切なSEO評価の妨げになり、なおかつユーザーの離脱を誘発するので、間接的にWebサイトの評価に影響する可能性があります。ペナルティを課される心配はありませんが、可及的速やかに改善することが推奨されています。