エンゲージメント(エンゲージメント率)とは

エンゲージメントには本来、「契約」「約束」「婚約」などの意味があります。そこから転じて、マーケティングでは、企業や商品、ブランドなどとユーザーとのつながりの強さを表す言葉として用いられています。この場合のユーザーとは、企業で働く従業員はもちろん顧客も含まれています。

従業員をユーザーとして捉えたときのエンゲージメントとは、従業員の会社に対する思い入れや愛着心のことを意味し、従業員エンゲージメントとも呼ばれます。これを高めれば企業と従業員とが互いに成長しあえる関係を築くことができ、組織力の強化や業績の向上、定着率の上昇を実現させやすくなります。

以前はこのような人事や組織開発の場において用いられることの多い言葉でしたが、最近では、顧客と強いつながりを持つことで購買行動へとつなげるといった意味で、マーケティング用語としても使われるようになってきました。それが顧客をユーザーと捉えたときのエンゲージメントです。

SNSでは、企業の投稿に対してユーザーがどれだけ反応したかが「エンゲージメント」を表すと考えられがSNSの効果を測る指標として使用されています。これを高めていくことで、SNS上のユーザーを自社の顧客やファンになってもらい、顧客の固定化を目指します。

〇エンゲージメント率とは
SNSなどのマーケティングでは「ある投稿に対する閲覧者の反応(行動)数」を「投稿の閲覧数」で割ったものをエンゲージメント率といい、エンゲージメントを示す具体的な指標として用いられています。それぞれのSNSでエンゲージメント率の算出方法が異なっていて、具体的には以下のような計算式で表せます。。

・Facebook
「いいね!」「コメント」「シェア」「クリック」の4つをアクションとして数えます。より正確に数値を算出するため、アクションをした人数はユニークユーザーの数値を用います。

「投稿にアクションをした人数(ユニークユーザー)」÷「投稿がリーチした人数」

・Twitter
「いいね」「返信」「リツイート」「クリック」「フォロー」の5つをアクションとして数えます。ユニークユーザーの数値ではなく、アクションの総数で算出するため、同一のユーザーが複数回アクションするとエンゲージメントは低くなる傾向にあります。

「アクションの総数」÷「ツイートが表示された(インプレッション)の総数」

このエンゲージメント率を算出し、ユーザーから共感や愛着を得るような投稿を増やしていくことが、企業の認知度や売り上げの向上につながります。