DSP(Demand-Side Platform)とは

DSP(Demand-Side Platform)とは、広告の発信者が発信力を最大限に引き出すためのプラットフォームです。DSPの仕組みは4つの段階から成り立っています。第一段階では、ネットユーザーが広告の載っているサイトを訪れると、SSPからそれぞれのDSPに広告配信の枠があると知らされます。第二段階では、ユーザーの細かい情報が提供され、性別や年代などが明らかとなります。第三段階で、複数のDSPがSSPに対して競りを行います。そして、競りに勝ったDSPが広告を配信できる仕組みになっています。最後の第四段階でDSPが広告枠を得て終了に至ります。DSPでは常に、この4つの流れが繰り返されています。

DSPが広まった背景には、広告主の負担が比較的小さいことが挙げられます。DSPの広告主は競りに参加するだけで複数のサイトで宣伝を行うことができ、SSPからの通知は制限できるので、ターゲット層に発信できるときだけ入札することも可能です。DSPによる宣伝は効率的で、適切に扱えば余計なコストをカットすることができます。

さらに、リアルタイムで宣伝を行えるのもDSPのメリットです。一定の場所に固定された広告はターゲット層が必ず見てくれるとは限りません。むしろ、ターゲット層のユーザーがアクセスしないまま広告費だけが無題になる恐れも出てきます。DSPであれば、ターゲット層のユーザーが訪問してきたタイミングを狙って宣伝を展開できます。広告が放置されず、効率的に商品・サービスを広められる可能性が高い手法であると言えます。ただし、DSPは基本的に広告主の要望にしたがって通知はなされるものの、絶対に反映されるとは言えません。ニッチなターゲット層を狙っている広告であれば、ユーザーの属性を完全にしぼりこむのは困難です。また、DSPは初期費用がかかるため、コストパフォーマンスの面で不利になる可能性があります。

なお、DSPにはさまざまな課金形態があります。まず「インプレッション課金」では、インプレッションが配信されるたびに課金されていきます。一方、「完全予約課金」は消化分だけが課金の対象となります。その他、「クリック課金」はクリックされたときのみ課金されます。いずれの方法がもっともリーズナブルかは広告の内容によって大きく変わります。掲載媒体、商品・サービスによってDSPを最適化する必要があります。そのほか、DSPでは端末への対応力もポイントです。ターゲット層がスマホを使っているのかパソコンを使っているのかを想定して、最大の効果を得られる形式のDSPを導入しましょう。