ディープリンクとは

ディープリンクとは、サイトの下層ページから下層ページへ遷移するために貼られるリンクのことでしたが、現在は一般のWebページから直接スマートフォンのアプリを起動させる、もしくはアプリ上の特定のコンテンツに自動で移動させるリンクのことを指します。また、ディープリンクにはユーザーの手間を軽減し、コンバージョン率をアップさせる役割があります。

そもそもリンクにはアプリケーションやコンテンツへの誘導を促す機能がありますが、従来のリンクではアプリを紹介する際にGoogle PlayやApp Storeなどアプリストアに遷移させるしかありませんでした。しかし、IT技術の進化により、アプリやコンテンツに直接遷移させるディープリンクを使用することで、アプリを終了し、新たに起動する手間を省くことができます。こうした利便性の高い体験はユーザーの獲得につながります。

また、ディープリンクの活用によってコンバージョン数のアップが期待できます。例えば、特定のWebページのコンテンツからアプリ内の商品の購入ページに直接遷移するディープリンクを設定すると、Webページを閉じてアプリを開く場合に比べて手間が軽減され、脱落率が改善されます。商品を購入するページに到達する人数が増加すれば、コンバージョン率の向上が期待できます。他にも単機能アプリケーションをディープリンクでつなぎ、ユーザーにストレスのない体験を提供している企業も存在します。

その一方で、著作権の問題などからトップページ以外へのリンクを禁止するという考え方がありますが、無断でのディープリンクが違法であるという法的根拠はありません。しかし、デンマークの裁判所が無許可でディープリンクを作成したことを理由に、デンマークの裁判所がオンラインニュースの検索サイトに対して、国内のニュースサイトが提供するニュースへの直接リンクを禁止する判決を下しましたことがあります。

このようにコンテンツやアプリを保持している企業や個人は無断でディープリンクを設定されるリスクがありますが、サーバーによってはCommon Gateway Interface(CGI)などの使用によってサイト内のコンテンツへのディープリンクを制限することができます。また、サイトのトップページ等でディープリンクの禁止を明示することはできますが、現代では検索エンジンの検索結果や音楽など、メディアファイル等へ無断でディープリンクを設定したとしても、問題になることは少なくなってきています。