直帰率(Bounce Rate)とは

直帰率とは、サイトに訪問したユーザー全体に対する、最初に訪れたページから他のページに遷移することなく離脱したユーザーの割合です。直帰率と間違われやすいアナリティクス用語に離脱率があります。離脱率は特定のWebページのページビュー数に対する離脱数を割合で表した数値で、直帰率を含んでいます。また、離脱率と直帰率はカウント段階では分離できないため、直帰率はGoogleアナリティクスを使用する、エクセルなどにデータを出力して再計算するなど解析が必要になります。

また、直帰率の数値そのものはSEOに影響しませんが、直帰率の高さはユーザーにとってコンテンツに魅力がない、動線が確保されていないなどの問題点を抱えているケースが多いため、改善ポイントの有無を判断する指標として活用できます。ただし、直帰率だけでは、Webサイトの状況やWebページ内でのユーザーの振る舞いを正確に把握することはできないため、他の指標との関連性を確認する必要があります。例えば、コンバージョン(商品の購入など、サイトにおけるゴール)と併せて考えた場合、ユーザーのコンバージョン率が0のWebサイトでは、直帰率を下げてもコンバージョン数は改善しません。しかし、コンバージョン率が1パーセントでもあれば、直帰率を下げることでコンバージョン数が改善する可能性があります。他にも、直帰率が高かったとしても滞在時間が長ければ、ユーザーにとって価値があるコンテンツが提供できていることを意味するため、コンテンツではなく他のページへの誘導の仕方やゴールへの道筋を改善する必要があります。

しかし、Webサイトのコンバージョン数や利益を最大化するためには、直帰率が低いに越したことはありません。直帰率を下げる方法には、コンテンツのユーザビリティを改善する、コンテンツの内容を改善する方法があります。特にユーザビリティは直帰率に直結する要素で、スマートフォンやPCなど各デバイス上で適切に表示されない、続きの記事を発見することができない、ページの読み込みが遅いなどの諸要因によって損なわれます。そのため、表示切替やリンクの設定、大容量の動画コンテンツや画像の圧縮などの対策が効果的です。この対策は同時に離脱率を軽減する効果も期待でき、数値の変化を詳細に分析することでユーザーの不満を突き止めることができます。企業や販促サイトではユーザーがコンバージョンに至ることを目的とするので、各指標と照らし合わせながらユーザーの動態を把握できる直帰率は、コンバージョン数やコンバージョン率を改善する重要な指標であると言えます。