アクイジション(Acquisition)とは
アクイジション(Acquisition)とは、いわゆる「新規開拓」です。マーケティングの世界において、新しい顧客を獲得するための活動を指します。また、新規開拓にかかったコストを意味する場合もあります。たとえば、200万円の費用で100人の新規顧客を獲得したとき、「1人あたりのアクイジションは2万円だった」と表現することがあります。
アクイジションの主な舞台として、これまでは直接、見込み顧客と接することが挙げられてきました。セミナーや説明会で顧客と話したり、パンフレットやテスト商品を持って飛び込み営業を行ったりする方法です。しかし、インターネットが流通した時代では、自社サイトやメールを使ったアクイジションの重要性も高まっています。
Webの世界のアクイジションでは、顧客の囲い込みを表す「リテンション」という概念が重要視されています。初めてサイトを訪問したとき、ほとんどのユーザーは商品やサービスについて大きな関心を抱いていません。現在の顧客を守りつつ、初回訪問をしたネットユーザーを消費活動に結びつけるかが鍵となります。
特典をイメージするとわかりやすいかもしれません。「会員登録すればポイントがもらえる」「今商品を購入すれば、割引になる」などの特典を訴求すると顧客になってもらいやすくなります。加えて、信頼の強化も大切です。ネットユーザーが不信感を持たず「この会社は信頼できる」と思ってくれれば、更に購入を検討してくれるようになるでしょう。このようにサイト内のコンテンツを充実させたり、丁寧なサポート体制をアピールしたりしてユーザーの心を動かさなくてはいけません。
そのほか、フィードバックも無視できないポイントです。ネットユーザーが商品やサイトについて抱いている感想を読み取り、しっかり反映させていくことが肝心です。ユーザーの願望を叶えてくれるサイトが生まれれば、リピート訪問は多くなり売り上げアップへとつながります。
アクイジションにおいては、企業の「売りたいもの」だけでなく、ユーザーの「知りたい情報」を大切にしましょう。Webマーケティングでは、なおさらです。ユーザーがネットを使用するとき、多かれ少なかれ問題の解決を求めています。つまり、「この会社は問題を解決する方法を知っている」と思わせないと、アクイジションにつながりません。ユーザーの問題とは別のテーマばかり訴求していても、マーケティング効果は弱いといえます。ユーザー心理を把握しつつ、的確なアクイジションを実践しましょう。