リッチスニペットとは

リッチスニペットとは、英語で「rich snippet」と表し、Googleの結果画面に表示される要素のことを言います。richには「豊かな」、snippetには「断片」という意味があります。もともとsnippetは、検索結果に表示されたサイトやそのURLとともに、そのページに記述された要約や、実際のページ内から抽出したテキストをもとに作られた抜粋情報のことを指します。

以前はそれらが全て文字情報だったため、実際に掲載されている情報の一部しか表現できないという問題がありました。しかし、リッチスニペットではテキストだけではなく、ページに掲載された写真や画像、あるいは表やリストなどが表示されるため、自分の知りたい情報がどのリンク先にあるか、ネットユーザーが簡単に認識できるようになりました。これにより無駄なクリックや、どこのページに行くか悩むことが少なくなり、ユーザーの満足度が向上します。その他にも、イベントを検索すれば開催場所や開始時刻、商品を検索すれば、価格やレビューなどが分かりやすく大きなサイズで表示されます。

こうしたリッチスニペットのスペースに情報をいかに効果的に載せられるかが、近年の検索エンジン対策において、サイトを運営する側としても無視できないほど重要になってきています。そのためには、ページ内の情報をしっかりと構造化データとして記述しておくことが最低条件です。

構造化とは、ページに配置されているさまざまな要素に対して、それらがどんな意味を持っているのかを記述することです。たとえば、画像ならその画像をどんな意味で使っているのか、情報がひと纏まりのリストであれば単に改行するのではなく、リストであることを明示的に記述するなどの対策を怠らないようにします。それらを検索エンジンが読み取り、検索されたキーワードに対して関連性が高いと判断すると、リッチスニペットとして表示される可能性が高まります。

このようにしてコンテンツの要素がリッチスニペットに反映されると、テキストに比べて画像などは目につきやすいため、クリック率が高まることが期待できます。

Googleの公式アナウンスでは、リッチスニペットへの対策をしても検索順位は変わらないとしていますが、構造化が進めば、結果的に要素に対する記述の情報量が増えるため、検索にヒットする確率が高まります。そのうえ、ユーザーがサイトの中身をある程度理解してからアクセスするようになるため、思ったものと違ったと判断してすぐに離脱する人が減ることも予想されます。これらはみな、検索エンジンからの評価にプラスに働き、間接的な効果として検索順位を上げる要素になる可能性を含んでいます。