ナレッジグラフとは

ナレッジグラフとは、Googleの検索アルゴリズムに使用される知識ベースで、特定のトピックに関する詳細な情報を優先的に提供します。一般的なGoogle検索ではキーワードを元に検索結果を表示するのに対して、ナレッジグラフを使用した検索ではGoogle側がキーワードなどからユーザーの得たい情報を推測し、情報の関係性を反映した上で検索結果を表示します。例えば、ユーザーがある企業について調べた場合、その企業の住所や電話番号、ホームページへのリンク、創立者などの情報が検索結果に表示されます。飲食店について検索をした場合は、営業時間や電話番号、店舗の位置情報、口コミサイトのレビューなども一緒に表示します。交通経路について調べた場合は、サイトよりも先にマップや乗換案内を用いた経路が表示されます。このようにナレッジグラフはユーザーが率先して知りたいであろう情報を独立した枠組みで表示します。

ナレッジグラフと類似した形式で特別な表示をする仕組みに、強調スニペットがあります。強調スニペットもGoogleがユーザーの求める情報を推測して表示するものですが、これはあるWebサイトからの抜粋であるという点がナレッジグラフと異なります。ナレッジグラフは、Google側がさまざまなWebサイトから独自に情報をまとめ直して掲載してくれるため、強調スニペットよりもユーザビリティが高いとされます。

自社の情報をナレッジグラフに表示させることができれば、集客に大きな効果があります。そのためにはGoogleに自社サイトの内容が、ユーザーにとって利益のあるものだと認識してもらう必要があります。具体的な対策として、Googleマイビジネスに登録する方法と構造化データを利用する方法があります。Googleマイビジネスとは、検索結果やマップなどさまざまな Google サービス上に企業情報を表示・管理できる無料ツールです。Googleはナレッジグラフの材料となる営業時間、ウェブサイト、住所などの情報をGoogleマイビジネスから収集しています。そのため、Googleマイビジネスに企業情報を登録しておけば、ナレッジグラフに掲載される可能性が高くなります。また、ユーザーがどうやって企業情報にアクセスしたかの分析データを取得でき、さらに口コミを通してユーザーと交流を図ることもできるため、企業にとって有益なサービスであると認識されています。一方で、構造化データとは、検索エンジンやクローラーが認識しやすいようにHTMLの情報にタグ付けをしたデータのことです。構造化データを利用して、Google側にコンテンツの内容をわかりやすく伝えることで、ナレッジグラフに表示されやすくなります。