302リダイレクトとは

302リダイレクトとは、「一時的な転送」に用いられる処理のことを表します。そもそもリダイレクトとは、「あるページから別のページに転送する処理」のこと。ネットサーフィンの最中に、「このサイトは移転しました。5秒後にジャンプします」といった文言のページが表示されることがありますが、これがリダイレクトと呼ばれるものです。

リダイレクトには大きく分けて、301と302の2種類があります。301リダイレクトとは「301 Permanent Redirect(恒久的な転送)」と呼ばれ、サイトやページが完全に移動した、ということを意味します。このため、サイトを新しいドメインに移転したときや、同じドメインでもファイル名に変更があったとき、2つのWebサイトを結合するときなどに使用されます。使用頻度が高いのは301リダイレクトです。
これに対して302リダイレクトは「302 Temporary Redirect (一時的な転送)」で、原則的に数日~1週間といった短期間のリダイレクトに使用されます。具体例として、サイトのメンテナンス中に表示するお知らせページに遷移する場合や、サーバエラーなどが原因で一時的にサイトを移転する場合などが挙げられます。このほか、季節商品のキャンペーンページを短期間だけメインページとして利用したい、といった場合にも用いられます。また、Googleはモバイル向けサイトのリダイレクトにも302リダイレクトを推奨しています。 どちらのリダイレクトも、今まで維持してきたサイトの中身や評価を引き継ぐために行います。

以前は302リダイレクトを設定すると旧ページのページランクが受け継がれない、と言われていました。ページランクとはGoogle独自のWebページ評価指標のことで、これが失われると検索順位が急落する恐れがありました。しかし現在では、301、302いずれの転送処理を使用してもページランクは全て転送先に渡される仕様になっています。そのためどちらの転送処理を用いてもSEO評価に変わりはありません。

ただし、両者は「評価受け渡し処理速度」が異なります。リダイレクトの設定をしてからサーチエンジンが転送されたことを認識し、評価が引き継がれるまでのスピードは「301リダイレクト」のほうが速いため、転送先のURLを永久的に使い続ける場合は301リダイレクトを使用するほうがよいでしょう。ユーザーがアクセスするURLを一時的に変更する場合には、302リダイレクトが適していると言えます。 両者の違いを正しく理解し、状況に応じて使い分けましょう。