ターゲティング

ターゲティングとは、どの市場セグメントに対してマーケティング資源を集中させるかを決めることを指す。マーケティングにおける基本的な戦略であるSTP分析「S:セグメンテーション(細分化)」「T:ターゲティング」「P:ポジショニング(独自の役割)」のひとつで、「誰に商品・サービスを提供するか」という部分。セグメンテーションによって市場を細分化したのちに、自社製品やサービスを売り込むべき最適な市場を絞り込む。ターゲティングは、見込み顧客層を設定し、その特徴を明確にすることで、限りあるマーケティング資源を効率的に活用することを目的とする。

ターゲットを設定する際には、6Rというフレームワークが活用される。
6Rとは、Realistic Scale(有効な市場規模)、Rate of Growth(成長性)、Ripple Effect(波及効果)、Reach(到達可能性)、Rival(競合状況)Response(反応の測定可能性)の頭文字を示す。市場規模と成長性は、参入する市場の魅力。波及効果と到達可能性は、参入後に自社製品が狙った顧客に届くかどうか。競合状況は、競合他社の力量。反応の測定可能性は、顧客からの反応を受け取ることができるかどうかを指す。

顧客のニーズが多様化する現在、対応可能な自社の強みや特性なども考慮したうえで、自社に最も魅力的なセグメントを選ぶ必要がある。